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スリーエコ・ニュース (Srieko News)

Vol.76 – カツ丼事件から教えてもらった事!?

June 1, 2018 at 10:09 am

カツ丼とは関係ないけど....太郎

皆様、こんにちは

 

日本はそろそろ梅雨入りの季節、そして衣替えの季節ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

6月のスリランカは南西モンスーンが強まり、コロンボからゴールへ続く西海岸は本格的な雨期を迎えます。朝晩、熱帯特有の激しいスコールがあり地域によっては大きな被害をもたらします。、日本の梅雨のように終日雨の日は稀なのですが、風が強く波が高くなるせいか、南海岸ゴール周辺の美しいビーチも透明度が悪くなり10月頃までは、遊泳には向かない状態となります。ただし波が高くなるぶんサーファーには良い時期かもしれません。

一方東海岸はこれからが気候の安定する良い時期で、波が穏やかになり、ダイビングやゲームフィッシング、ホエール・ドルフィンウオッチングなどのマリンアクティビティーの活発になる時期です。特に6月~9月の間は、海の透明度が高くなりますので、ダイビングやシュノーケリングがお勧め、トリンコマリー・ピジョンアイランド島周辺の海で、原始のサンゴ礁帯を楽しみながら、素敵なホテルでゆっくりお過ごしになるにはベストシーズンと言えます。文化三角地帯世界遺産の遺跡群も比較的近いので、最近は世界遺産シギリヤ等の遺跡巡りにプラスして、綺麗で原始的なビーチを求めて、世界各国から訪問客が集まって来る、ホットスポットとなっています。

6月~9月にスリランカ文化三角地帯を訪問される予定の方は、時間がありましたら東海岸も訪れてみて下さい。

 

 

さて今回は、「カツ丼事件から教えてもらった事!?」について。

 

ずいぶん前、弊社のスリランカ人スタッフと、コロンボの日本食レストランで、私の大好きな「かつ丼」を頂いた時の出来事...。私はかつ丼には目がなく、日本へ一時帰国すると9割がた昼食はかつ丼となり、B級店をハシゴしまくるほどの大ファンなのです。しかるに「かつ丼」の味にはかなりうるさく、やれ脂身が多すぎるだの、かけ卵が固まり過ぎているだの、ソースの絡みが悪いだの、ちょうちんのひょっとこの...とゴタクを並べたてながら頂くわけですが、10年程前にコロンボのホテル内日本食レストランで食べた「上かつ丼」は、脂身、卵、ソースの調和が申し分なく、一度でトリコになってしまいました。それからその店へ通うこと数回、さすがに味も良いのですが、値段も良いので、通い詰めるという程にはいきませんでしたが、仕事の関係でローカルスタッフとコロンボへ行ったある日の事、昼食の時間となり、日本文化の勉強のためという口実(実は上かつ丼が食べたかっただけなのですが)にてその店へ...私は当然の序の「上かつ丼」、妻は「天ぷらお刺身セット」、そしてそのスタッフはメニューを見ているのだけれど、なかなかオーダーが決まらない...そういう事なら私のお勧め「上かつ丼」ということで、同じものをオーダーしたのでした。

 

オーダーしたものが運ばれてきて、さ~~て「いただきます」...私達はモリモリ食べ始めたのに、ローカルスタッフはどう見ても箸が進んでいません。箸が使いづらそうだったのでスプーンを頼んでやっても、食が進まないようなのです...もしや宗教上の都合でポークは食べられないのでは!?と思い確認しましたが、どうもそうでもないらしい...いろいろ聞いてみると、そのローカルスタッフは以前ニゴンボの中級ホテルでマネージャーをやっていたので日本食も慣れたものかと思いきや...どうも初めてらしいという事が分かり、カツ丼が口に合わない事が分かったのです...私は「何でこんなに美味しいものが食べられないの?」とぶつぶつ言いながら、代わりに彼の頂けそうな料理をオーダーをしましたが、家に帰った後、妻から一言!「あなたの好きなものが、他の人は好きだとは限らないから...」といわれ、確かにそれが真理だと思った次第...多分、そのローカルスタッフは私に気を使い、好きではない日本食や行き、食べたくもない「上カツ丼」を頼んでしまった...その辺の状況が呑み込めず、「大変申し訳ない事をした」と当時反省したのでした。

 

「あなたの好きなものが、他の人は好きだとは限らないから...」言葉を変えれば「他の人の好きなものが、私の好きなものとは限らない」...人は文化、環境、立場が違うわけなのであたり前のことだと、頭の中ではわかっているのですが、一億総中流というプロパガンダの中で育ち、ほとんど同じ環境、文化、立場の中で育った我々日本人には、人はそれぞれ違う者という事を頭の中では理解できても、実際の行動にはなかなか結び付かないようです。

 

例えば、どこどこのレストランが好評とか美味しいとかを、アドバイスするWEBサイト又はアプリケーションがあり、利用している方も多い思いますが...この手のサイトは不特定多数の人達=それぞれ育った文化、社会、環境が違う人達がお店を評価し「美味しい」とか、「お店の雰囲気が最高」とかコメントを書き入れていますので、はたして自分に合ったお店なのかどうなか、怪しいものです。もっと言えば、高い評価を受けているお店ほど、過度な期待をしてしまい、極稀に抜群なお店もありますが、多くは味、雰囲気共に残念なことが多い様な気がします。近くのレストランなら、「期待した雰囲気と違うので、他に行こうか...」となるのですが、遠出してそれがお目当てのお店だったりした場合は、ドッと疲れが出た経験がある人もいるのでは...。

 

私の働く旅行業界でも同じようなことが言えます。

大手のホテルWEBサイトでは、それぞれのホテルの写真、お客様のコメントが沢山載っていて、それを客観的??に点数化して、利用者に一目でわかりやすく、しかも簡単に予約できるようになっています。弊社のお客様でも、これらのサイトを利用し、ご自身でホテルを予約される方もたまにいらっしゃいますが、いざ行ってみたら「期待したような所ではなかった」...という意見をよく耳にします。更には、お客様にて予約された宿に行ってみたが、ダブルブッキングされていた、雰囲気的に泊まれるような所ではない、営業していない等々...お客様より急に連絡がきて、「至急弊社で宿を取ってほしい」という依頼というか事件が年に2~3度あります。

もちろん、大変困っていらっしゃいますので、出来るだけ早く近くの弊社提携ホテルをご案内いたしますが、ここまでくると、先ほどお話ししたレストランとは違い事態は深刻です。せっかく貴重な時間とお金を使って、ご旅行を楽しみにスリランカ訪れたのに、一日の疲れをいやすべき宿がこのありさまでは、くつろぐどころか次の日以降のプランに差し支えが出てきます...もちろんホテルを選んだのはお客様で、多少の責任はあるのでしょうが...大手ホテルサイトに対応してもらおうにも通信手段、言葉の問題、時差等々があり、直ぐに対応してもらうのは、なかなか難しいものがあるのではないかと思います。

そもそも大手ホテルサイトは、このような事件が起こることを想定して、現地サポートをどう考えているのか?楽しいご旅行の重要なパートをなす、快適な宿泊空間を供給している義務や責任感があるのかどうか、甚だ疑問を感じるものです。

 

では、なぜお客様はそのようなホテルを選んでしまったのか?....いろいろなケースがあるようですが、多くはサイトに掲載されている写真、コメント、点数などから、お客様がここは良さそうだ!とバーチャルで判断してしまう事が一因のようです。写真はプロが綺麗な所だけ撮ったもの、コメント&点数は不特定多数の文化、環境、立場の違う人が書いたり、評価したものですから、訪れる国の事を良く知らないお客様が、正確な判断をするのは難しい事なのかもしれません。

特に発展途上国では、安心できる旅行中のサポートを含め、リアルタイムで的確な情報を発信し、無理のない安全で快適なご旅行をアドバイス&コーディネートできる、私達、現地旅行会社Srieko Holidaysの存在価値があるのではないかと思っています。

 

物事には常に表と裏があると思います。文化、環境、立場が違えば、それぞれ違った見方が出てくるものです。ですから、情報を得るという意味で、食べ物やホテルなどの大手バーチャルWEBサイトも良いのですが、それだけを判断基準にするにはちょっと危険です。

どうでもいい時は別ですが...例えば、私が大事なお店やホテルを決める時は、バーチャルWEBサイトで情報を得てから、必ず電話なりemailを数回交わし、相手先の雰囲気などを参考に良さそうな所を最終的に選びます。

時間と労力を使いそうだと思われるかもしれませんが、経験上これが結局早道だと思います。なぜなら、「カツ丼事件」で勉強した「あなたの好きなものが、他の人は好きだとは限らないから...」言葉を変えれば「他の人の好きなものが、私の好きなものとは限らない」からなのです。

世界のどこからでもソシアルメディアで情報を発信でき、いろいろな情報を簡単に得る事が出来る便利な時代ですが、裏を返せば情報に頼り過ぎるあまり、それに振り回され、今後益々人間らしい思考が停止し、人々の個性や判断力が希薄になってしますのではないか大変危惧しています。

 

<弊社プロフィール>

安全に旅してこそ楽しい旅行、Srieko Holidaysはいつもお客様の安全を第一に考えて旅行のお手伝いをしています。

*サンゴ礁の綺麗な東海岸シーズン開幕―ホエール&ドルフィン・ウオッチング大好評

*森の妖精「ロリスツアー」大好評

*高原列車で紅茶畑&紅茶工場巡り大好評

*「モルディブ水上コテージ&スリランカ旅行パッケージ」好評販売中

 

2018年6月1日

山倉 義典

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