Srieko Holidays (Pvt) Ltd

スリーエコ・ニュース (Srieko News)

2週間に一度発行しているSrieko Holidaysのオリジナル・ニュースです。 BBCやCNNほどとはいきませんが、ホットで心のこもったSri Lankaニュースを皆様にお届けいたします。

Vol.82 – 歳相応の「夢」

December 10, 2018 at 10:14 am

 

皆様、こんにちは

 

日本は師走、一年の締めという事で、仕事、そして忘年会と忙しい時期を過ごされている事と思いますがいかがお過ごしでしょうか。特に急激に寒くなり、大雪というところあるようですので、無理せずお体を大切にお過ごしください。
スリランカの年末は、シンハラ歴にならい毎年4月中旬...ということで12月は、特に全国的に一年の締めという雰囲気ではないのですが、気候が安定するクリスマス前後1か月程は、欧米アジアからの旅行客で各都市は大変賑わいます。
近年のスリランカは欧米化が進み、クリスチャン、仏教徒関係なく、裕福層を中心にクリスマスを祝うようになってきています。街の飾りつけは年々豪華になり、高級ホテルでは毎年素敵な飾りつけとクリスマスディナーを用意して、いやがおうにもパーティー気分が盛り上がります。ただしこの時期は、旅行客が急激に増えるため、ホテルの宿泊料金、航空運賃が驚くほど高くなるのが難点...お客様の事を考えると、一年で一番頭の痛くなる時期でもあるのです。

 

旅行ガイドブックで有名な「ロンリープラネット」では、今や人気No1の訪問地と紹介されるほどになったスリランカ、確かにゴールデンウイーク、バカンス(夏季休暇)、クリスマス、年末年始は忙しいのだけれど、現地で旅行会社をやっている私達には、それ以外の月は、今一つ実感がわきません...どういうことなのか。
一つは、「ロンリープラネット」自体が欧米諸国向けのガイドブックで、日本人には「地球の歩き方」の方がなじみ深く、すなわち日本人は「ロンリープラネット」より「地球の歩き方」の方を好んで読んでいるので、スリランカへの注目度が今一つ低いように感じます。
また一つは、「ロンリープラネット」自体、ガイドブック片手に安宿、公共交通手段を駆使して旅するバックパッカー向けに構成されているため、なかなか弊社が行っている「ご家族やご年配」向け、又は「時間に限りのある方々」向けへの安全性で快適、そして素敵なホテルを含めたストーリー性を重視した旅行には、向いていないようです。いわゆる相性が良くないと言ったところでしょうか。

 

*** バックパッカー ***
今でこそ、スリランカで旅行会社を経営しながら、お客様に快適さと安全を重視した、スマートな旅行を催行している私ですが、何を隠そう、そういう私も30年以上前は、体力だけには自信があり、「マット」、「シュラフ」と「簡易テント」の3点セットに「ロンリープラネット」を携帯し、街から街へ、国から国へ、バス、列車、乗り合いタクシーなど公共交通手段を駆使して、安宿に宿泊しながら放浪する筋金入りのバックパッカーでした。
バックパッカーの凄いところは、訪問した街を立体的に3次元で感じられることでしょうか、感覚的には、飛行機が点だとすると、車、列車は線、自転車は平面、徒歩は立体的な3次元といった感じです。訪問した街々では、いろいろな人に優しく接してもらい、自分の足で異文化を肌で感じ、そこでしか出来ないような有意義な経験、新たな発見をしました...もちろん良い事ばかりではありません...いろいろな人に会うという事は、危ない目にも合うという事。安宿に泊まるという事は、いつも身が安全とは限らない事。バスなど公共交通手段を利用するという事は、故障や事故を含め日程面、安全面で大きなリスクがあることは、周知のとおりです。
私は、どちらかというと人よりぼ~っとしていることもあり、発展途上国を周るバックパッカーであれば、当たり前に経験する事を漏れなく経験したような気がします...今、スリランカで快適で安全性を重視した旅行を催行しているのは、この時の反面教師かも知れませんね。(笑)

 


放浪していた頃は、プラザ合意前後で、USD1.0が¥240位だったと覚えていますので、今と比べれば相当な円安...学生だった私の予算は1週間USD50程(宿泊、食事、交通費込み)の貧乏旅行です。バスでその街に到着するとまずは、バス停近くの安宿(USD1~2)を探し宿の確保、ドミトリー又は相部屋が基本ですから、そこに泊まっている諸国のバックパッカーまずは情報交換、そして翌日から散策開始というのが、私の何時ものパターンでした...ネットのなかった時代ですから、この情報交換は大変有意義なもので、これから行こうと思っている都市(名所、バス停周り、危ない場所(当時どの街にも一か所はあった)の情報だけではなく、闇両替商の場所や越境時の現金の隠し方、危ない物を売っている場所など裏情報なども交換しながら、熱く楽しく語りあかしたものです...ある人からアフリカのキリマンジャロの話を聞き、無性に一目見たくなり、衝動的にケニアから越境して途中タンザニアのアリューシャで滞在した事がありました。

 

*** アリューシャ ***

その当時は国境の街とはいえ小さな町で、おまけに着いたのが夜だったので、バス停周辺の宿は既にいっぱい、地元の人に聞きながら、バス停から2kmほどの安宿(実は貸部屋)を紹介されたのが間違いでした...部屋は2畳ほどで粗末なドアにベッドのある個室ですが、他に旅行者らしき人の影がありません...怪しいな?と思うものの移動でかなり疲れていたおり、で背に腹は代えられず、念のためドアに2重ロック(自前のカギを追加)してその日は夕食も取らずそこで爆睡しました...何時間経ったでしょう、夢の中でドアをたたく音が聞こえてきます...怖い&怪しい!無視、無視、と再び深い眠りに落ちましたが...翌日、ご主人にその話をすると、その話はそこそこに、闇両替の話を始めたのです...当時のタンザニアは、外貨規制が引かれており闇両替レートは、銀行レートの2倍...ケニアで思いのほかお金を使っていたので、うかつにも反射的にラッキーと思って主人にUS$50をほいほいと渡してしまったのです...主人は愛想よく「今持ち合わせの現金はないので、外で両替してくるねと」出ていこうとするので、持ち逃げされるのでは?と一抹の不安がよぎり私もついていく事に...が残念ながら相手の方が上手!道々話しながら一緒に歩き、逃げる様子はないと見せかけ、しかし途中で人混みの中に入り、大きなパックを背負った私との距離が徐々に空き追いつけません...ついには見えなくなってしまい呆然...待てど待てど、主人が両替金を持って現れるはずもなく、現金を持ち逃げされたのでした。貧乏旅行にはUS$50は一週間生活できる大金です...後悔しながら滞在中に街中であったら「どついて」やろうと思っていたのですが、結局アリューシャ滞在中には現れずじまい...当時の私にとっては高い授業料となってしまったのでした。

 

*** キリマンジャロ ***
その事件から1週間後、キリマンジャロの麓の街モシに着いた私は、早速夢にまで見た美しいキリマンジャロの稜線を見ながら、コーヒーで一杯やろうと、バスターミナル近くの、キヨスクでブラックコーヒーを注文、かけた貧粗なカップで出てきたコーヒーは、色が明らかに薄い...しかし地球の裏側なので!と納得し、恐る恐る口元へ...やはり不味い!いや~実に不味い...どれをどういう風に入れたらこう不味くなるのか?風味もなければ、コクもない...ん~どうしたものか。勝手に麓の街では、薫り高い本場のキリマンジャロコーヒーを頂けると思っていた自分が、なんだかみじめになってしまいました。
しかしキリマンジャロは実に美しい稜線で、アフリカ大陸最高峰、向かって右にはマウェンジー峰、向かって左の氷河の先端には、ヒョウが眠っているという...そのキリマンジャロの雄姿を一目見るためにここにやって来たと思うと、感慨深いというもの...そんな贅沢な時間を過ごしていると、バックパッカーとしては、今度は登ってみたいとなるものなのです。

 

体力だけは自信があったのですが、装備もなく富士山さえも登ったことがない初心者が、登れるわけないと...半ばあきらめていた時、カナダ人2人とアメリカ人1人のグループがバス停近くの安宿街で偶然にも声をかけてくれたのです...この3人は翌日、登山口のマランがゲートに登山の下見に行くとのこと、モシのYMCAに宿泊し登山メンバーを探していて集まり次第登山したいことなど、私にとってはまさに渡りに船といったところ...話は盛り上がり、私もYMCAに移りメンバーに合流することに!事はとんとん拍子に進み、登山装備等もゲートのオフィスで借りる事が出来、もう一人加わった5人のチームで登山することになったのです。上り下りで4泊5日、登山ガイド1名、ポーター5人を雇いました。
3日目には、遠目に見ていたマウェンジー峰を横目に見ながら、緩やかな高原地帯を、最後のアタックは、満天の星空の中、急こう配のジクザク道を休み休み上ります。そして急激な高度変化のため高山病に苦しみながらもなんとか氷河の先端にたどり着きました...ここからアフリカ大陸最高点のフフルピーク(5895m)までは、緩やかな稜線です。朦朧とするなか、ガイドに手を引かれながら、右手の方角に赤道直下の氷河が青白く光り始めたことを、今もはっきり覚えています。日の出前の大自然からのプレゼント!なんと幻想的で素敵だった事でしょう!

 
あれから三十余年、感性豊かなこの時期に経験したことが、私の宝物であり、今も物事を進める基本になっていると思います。先人の言葉を借りれば「来るもの拒まず、去る者追わず」、「努力なきところにチャンスは巡らない」「負けたから終わりではない、辞めるのが終わりだ」等々...今も座右の銘となっています。
年を経ていつのまにかバックパッカーを卒業し、今はスリランカで旅行会社をやっている私、歳相応の夢を追い、大好きな大自然と野生動物たちとの触れ合いを、少しでも多くの皆さんに体験していただけるよう、これからも全力を尽くせればと思っています。

 

<弊社プロフィール>
安全に旅してこそ楽しい旅行、Srieko Holidaysはいつもお客様の安全を第一に考えて旅行のお手伝いをしています。

 
*インド洋を優雅に泳ぐシロナガスクジラ観察―西海岸シーズンイン
*森の妖精「ロリスツアー」大好評
*高原列車で紅茶畑&紅茶工場巡り大好評
*西海岸GTフィッシング・シーズンイン

 

2018年12月10日

山倉 義典

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