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スリーエコ・ニュース (Srieko News)

Vol.102 – 2020年スリランカ、みんなみんなランカ流!(第二話)

September 3, 2020 at 9:51 am

 

皆様、こんにちは。

 

日本は超大型台風のフェーン現象で、大変暑いと聞いておりますが、お元気にお過ごしでしょうか。コロナ第二波の蔓延も心配ですが、大型台風も十分気を付けてくださいね。

 

スリランカは、国内の新規コロナ感染者の落ち着きをうけ、経済活動もほぼ正常となり、市民は休日、祝日を利用して旅行に出かけるなど、リラックスできるようになりました。

しかし空港は、依然として一般旅行者、出張者への対応を停止しており、海外からのスリランカ人帰国希望者の受け入れを優先的に行っています。

今のところスリランカ人帰国希望者が多く、帰国者の中には少なからず感染者がいる事、また諸外国にて第二波、第三波が起きている事などから、政府は海外からの一般旅行者の受け入れ開始時期について、慎重に検討を続けていて、まだまだ開港には時間がかかりそうな状況です。

 

さて今回も、「みんなみんなスリランカ流!(第二話)」をお楽しみください。スリランカに滞在した事のある人は、なるほど!と思うこともあるのでは😊

 

●絶対に「知らないとは言わない」スリランカの人々

 

私達は仕事柄、観光地やホテル等の視察のため、時間を見つけてはスリランカの各地に出かけています。

もちろん、二つの目よりは四つの目、四つも目よりは六つの目という事で、妻と犬課長もいつも同行していますが、いまだに文明の利器であるGPSを使わず、使い古した地図を片手に移動しているため、道に迷うことが度々あります。

スリランカの道は細く地図に載っていない道が多く、また似たような地名が多いため、一度道に迷ってしまうと、目的地に着くのは結構大変です。さらに大変なのは、道順は地元の人に聞け!というのが定石ですが、その辺の道行く紳士や学生に「この場所に行きたいのだけれど、どういったらよいのか」と尋ねると、聞く人聞く人の言う事が違っていて、なかなか目的地へ着けない事がよくあります。

ある人に聞いた道順通りに来たつもりが全然別の場所??...不安になり、辺りの他の人に聞くと、今度は逆方向を指さし「後ろの方向にXX㎞程だよ」なんて言われると、気がめいってしまいます。

決して悪気があるわけではないと思うのですが、分からない時は、「知らない」とはっきり言ってもらえれば、こちらも「あっそうですか、有難うございました」と他の人に聞くというものなのですが、スリランカ人の優しさなのか、はたまた他の理由なのか...はっきり「知らない」とは言わないところが、この国の今一つの所なのかもしれません。良く言えばスリランカ流なのでしょうが😊..

ところで、目的地がなかなか見つからず、GPSも無く、完全に迷子になって困った時、皆さんはどうします?

私の場合、町にある薬局に駆け込みます..「ええっ~道に迷って何故薬局なの?」と思われる方はいらっしゃると思いますが、別に心労がたたって体調が悪くなったからではありません。

まず薬局の人は薬剤師という仕事柄、薬の名前など英語に触れる機会が多く、現地語(シンハラ語)を全く話せない私でも、会話がスムーズに進む可能性があります。

また一つに、スリランカには緩いカースト制が残っているため、薬局の子供は薬剤師の場合が多く、古くからその地で薬局をやっていると思われ、周辺の地理に詳しいかもしれないということです。ここまで行くのに8年かかりましたが...

いままでの話は道に迷った時の話ですが、他にもいろいろな場面でスリランカの人々は、自信満々で「もっともらしく」教えてくれます。そして私達も私達で疑いながらも、ついつい信じてしまって、懲りないと言えばそれまでですが、度々痛い目に会ってしまうという寅さんも真っ青のワンパターン!なのです。

世界的にみれば「知らない」と言う親切心もあるんですがね~..慈悲の心に満ちたスリランカの人々には、多分一生理解できない事なのかもしれませんね。

 

●ランカ流砥石(といし)の類

 

先日NHKにて日本の「刀の文化」を特集していました。

気難しそうな刀職人が、真っ赤に焼けた鉄の塊を、時間をかけながら何度も何度も打ちながら、刀の形に仕上げていく..そして荒砥、中砥と進み最後に、鏡のような滑らかな砥石で刀に魂を入れていく光景を見た方もいらっしゃると思います。

尺八の音響効果も抜群で、刀の事は全く分かっていない私ですら、「これぞ匠の中の匠、実に美しい日本の芸術!」といたく感動したものです。

ここスリランカでも刀とまではいかないですが、刀と包丁の中間のような短剣があります。

この短剣、長さは50センチ程で反っており、スリランカの人々は主に、椰子のカット、枝打ち、お肉や大きな魚の解体、などによく使っているようですが、切れ味抜群の逸品です。

感情的なもつれから、この短剣で刃傷沙汰が起きた等の事件報道を、新聞でたまに見ますので、人の殺傷能力も相当なものだと考えられます。

という事で、どんな方法で砥いでいるのか興味津々、NHKの匠の世界まではいかないまでも、さぞかし丁寧に砥ぎを入れているのではと期待し、魚市場で観察した事があります。

 

夕方4時、その日獲れた大きな魚が魚市場にごろごろ並んでいます..ここスリランカでは、大きなお魚を市場で買って、市場の横にいるオジサンに、適当な大きさに解体してもらうスタイルです。..

オジサンは顧客の要望に応じ、例の短剣で二尺はありそうな大きなお魚を素早くさばいていきます。..短剣の切れ味は抜群ですので、大きな魚も小鯵をさばくがごとく簡単にバッサバッサとこなしていきます。

見とれていると、オジサンは、定期的に短剣を地面コンクリートに擦り付けて、短剣に付いた物を取っているようです..魚の油でも取っているのかな!?..コンクリートの地面には魚の内臓が散らばりかなり不衛生!..汚いな~お魚を買ってもオジサンに解体は頼めないな~と独り言ちしながら観察を続けたのですが、結局その日は短剣砥ぎの奥義を見ることは叶いませんでした。

ところが数日たったある日の朝、ついにその日はやって来ました。

犬課長を車に乗せビーチにお散歩に行く途中、ビーチ近くの橋の袂にある肉屋のオジサンが、例の短剣(包丁?)を砥いでいる場面に邂逅しました。

助手席にいた妻が、100メートル程先にいる、上半身裸(下半身サロン)のオジサンを見つけ、「オジサン、橋の上で何やってんだろう」というので、魚釣りでもしているのかなと、ゆっくり近づくと、橋の欄干の手すり(コンクリート製)を砥石代わりに、刃渡り50センチはあろうかという立派な短剣(包丁?)を、慣れた手付きで砥いでいます..更に欄干をよく見ると、手すりは度々砥石代わりに使われいるらしく、変形してるか所も数か所..そういえば市場のお魚屋さんも、コンクリートの地面に擦り付けていたな~と妙に納得。

周りにあるコンクリートを砥石代わりにするランカ流!知り合いによれば、アスファルトバージョンもあるとの事..

どんなに探しても、スリランカには砥石が売っていない訳ですね。😊

 

 

●業者は手ぶらでやってくる

 

「バカヤロー、二度と来るな!」「君、我が家に何しに来たの!」と怒鳴る事数知れず..業者を頼む毎にイライラさせられるスリランカ、きっと私だけではないと信じているのですが、他の方々は如何でしょうか。

というのも、約束の時間通りに来ないのは、まあ南アジアなので仕方ないにしても、なぜ大事な仕事道具を忘れてくるのか?持ってこないのか?とにかくここでは信じられない事が起こります。

例えば、雨漏り(今までスリランカ国内で3回引っ越しをして、前の3軒は百発百中!今住んでいる家は、幸運にも今のところ雨漏りはありません)があると直ぐに大家に連絡し、業者を呼んでもらうのですが、この業者がまたいい加減..来る来ると言いながらなかなか来ない、やっと来たと思っても、屋根を直すのに梯子も持ってこない..皆さん信じられますか?屋根を直す業者が梯子を持ってこないんですよ..更に水道管が詰まったときには、スパナを持ってこない配管屋..電気系統に問題があって呼んだ業者は、テスター、ドライバーなどを忘れてくる電気屋などなど...こんな業者ばっかり..こういう奴らに限って、口だけ達者で修理に時間だけかかり、結局治らない!

このようにスリランカでは業者とアポを取っても、本当に来るのかどうかを先ず心配し、たとえ来たとしても、仕事道具を持ってくるかどうかを心配し、最後に本当に治っているか?さらに壊されていないか?を心配しなければなりませんので、一つの事をやるのにも、三倍も四倍もエネルギーが必要というわけです。..

首都圏のプール・ジム付きの豪華コンドミニアム住み、何不自由なく生活していた駐在員時代とは打って変わって、一軒家に住むというのは、犬と一緒にのんびり生活が出来る反面、それなりに苦労もそこそこあるという事です。

ちなみに、シンガポール、マレーシアなど東南アジア四か国に駐在していた時は、アポから遅れても半日ほどでしたが、ここ南アジアのスリランカは、一日、二日単位で動いているんですかね~まあ大河のように時間が流れている国なので、ランカ流!?と思えば、仕方ありませんかね。😊

 

 

<弊社プロフィール>

安全に旅してこそ楽しい旅行、Srieko Holidaysはいつもお客様の安全を第一に考えて旅行のお手伝いをしています。

 

2020年9月3日 山倉 義典

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