11月23日 ゾウさん達~奇跡の楽園スリランカ!?
人間と野生動物が限りなく近くで共生するスリランカ・・国民の7割以上が仏教を信仰し「生きとし生けるものは皆幸せであれ」という慈愛の心に満ちた仏教国です。
国土が狭く動物の密度も濃いため、国立公園周辺や動物保護区周辺では、隣の森にはゾウさんの家族が住んでいる、近くの川にはワニやマングース、カワウソの家族が・・といった村が多数スリランカには存在し、当然猛獣、珍獣が近くに住んでいるわけですから、家の倉庫から食料が無くなっただの、飼っているニワトリが行方不明になっただのといった、村人との摩擦も多く聞かれます。
特に野生のゾウさんは、昨今の土地開発により森が少なくなっている事による食糧不足のためか、夜な夜な近くの村に迷い込み穀物を求めて徘徊し、時には倉庫や家の壁を壊してでも穀物を奪っていくため、村人にとっては死活問題・・
日本なら即猟銃会による駆除となるのでしょうが、ここは「生きとし生けるもの・・」の慈愛に満ちた仏教国のスリランカ・・さすがに野生動物達を駆除するような野蛮な事はしません・・例えば、木の上に見張り矢倉を作ってゾウさん達が現れる毎に、ロケット花火等を使って威嚇したり、せいぜい村とゾウさん達が住んでいる森のボーダーに高圧線を張り、ゾウさん達の侵入を防ぐといった具合です。
スリランカのゾウさん達はアジアゾウの亜種で、70歳ほど生きると言われています。
ちょうど2000年の頃のスリランカ国民の平均寿命(2021年現在は77歳)と同じ・・今からほんの20年ほど前までは同じ寿命だったんですね😊
ゾウさんと同じ頃に生まれ、一緒に育ち、格闘しながら共生し、また一緒に土に帰っていった村人も少なからずいたのでしょう・・そんなことを想像すると、なんだか「ホッコリ」した気持ちになると同時に、大自然と共存するこの国の村人の「生きざま」に羨ましささえ感じます。
野生のゾウさんは国立公園のサファリで見るものと思っている皆さん・・ここスリランカでは、国立公園外でも良く見ることが出来ます。国内のそこらじゅうの幹線道路に「ゾウさん横断注意」の黄色い看板が立っている国もそうそうないでしょう・・「先日もハバラナ近くの道路脇で3頭のグループに遭遇しドキドキしましたワン🐶」と犬課長・・実は課長はかなりゾウさんが怖いらしく、ゾウさんの姿を見ると尻尾が丸まり落ち着きが無くなる、実は結構なチキンさんなのでした💗
インド洋に箱舟の様に浮かぶ大自然あふれるスリランカ、ここは人と野生動物が限りなく近くで共生する、慈しみあふれる「奇跡の楽園」なのかもしれませんね!
【参考:国立公園外でゾウさんが良く出没する場所(私自身の経験値です)】
- No1:ハバラナ(Habarana)~トリンコマリー(Trincomalee)間のハバラナ寄り
- No2:ダンブッラ(Dambulla)~ハバラナ(Habarana)間のハバラナ寄り
- No3:カタラガマ(Kataragama)道のヤーラ国立公園の入口周辺
- No4:ヤーラ国立公園周辺ホテル(Jetwing Yala、Cinnamon Wild Yala等)
◆12月8日追伸:昨夜12月7日ヤーラ国立公園周辺の道路にて地元の人2名が野生のゾウさん達に襲われ、犠牲になりました。ご冥福をお祈りいたします。
報道記事:スーリヤウエラ(Sooriyawera)にて野生のゾウの襲撃に遭い2名死亡 12月8日Daily Mirror
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