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2月12日 日系巨大商社も撤退か!?@スリランカ

2023年2月12日/Srieko配信

 

最近のスリランカは、停電は連日続いているものの、停電時間は2時間半程(昼1時間+夜1時間半)に落ち着き、ガソリンなど燃料供給も配給制(車一台につき週20L)ですが、並ばなくて済むようになっていて、一見、経済危機は一息ついたのかなと感じられるようになってきました。また、今年に入り欧米客を中心に観光客が戻り始めていて、昨年来増え続けているロシア人観光客と併せるとリゾート地はかなり賑わって来ています。一方、他産業も同様に好調なのかといえば、どうもさにあらず製造業・建設業・農業は、原材料の高騰などで、製造コストがかさみ今一つ波に乗れていないようです。

 

●日系巨大商社の撤退

そのような中、昨日飛び込んできたニュースが巨大商社三菱商事のスリランカ撤退のニュース!

60年近くスリランカと共に歩んできた巨大商社のスリランカ撤退は、Onlineニュースの一面に掲載されスリランカで大きな反響を呼びそうです。

記事原文は以下 2023年2月11日Daily Mirrorより

Japanese giant Mitsubishi Corp. to wind up Lankan operations next month

商社と言うのは「浮草稼業」といわれるくらい身軽で、情報とスピードが勝負・・設備投資が少なくて済むぶん身軽なわけですが、そのぶん人は重要で、駐在所には優秀な人材を配置し、情報戦を仕掛けながら人・物・お金を動かし巨大利益を生んでいるわけです・・利益の匂いがする所には必ず商社の影在りと言われるくらい、商社マンは有りとあらゆる分野で情報を駆使し世界中で活躍しているのですが、今回の撤退ニュースは、スリランカのビジネス環境が今後予想以上に悪くなると知らせる、カナリア的出来事なのかもしれません・・

今回の撤退は世界的大企業ならではの拠点や人材の統廃合の可能性もありますし、他の大手商社は未だスリランカで事業を行っていますので一概に言えませんが、やはりIMF救済支援交渉がなかなか纏まらない事による、この国自体の国際信用度の低下、国内状況混乱、景気低迷と先行きの不透明感などが一つの大きな要因ではないでしょうか・・沈む船からネズミは逃げるといいますが、スリランカから撤退している外国籍企業は少なくないと聞いています・・政府は外貨獲得のため、あの手この手で外国企業からの新規投資を煽っていますが、弊社を含む既存の外国投資家企業へのアフターケアは殆ど無いに等しく、政府の「釣った魚には餌を与えない」といった態度には多くの企業の代表者から不満が上がっています・・先ずはこの辺から改めないと、新規投資家への風評がよからぬ方向へ進むと感じています。

 

●中国に振り回されるスリランカ

IMF救済支援(29億米ドル)開始の条件の一つである政府債務再編は、中国の動き方一つで決まりそうです・・日本を含むパリクラブとインドは既に融資保証を宣言しており、中国の提示する「スリランカへの2年間の債務支払い猶予」では、他国の協力と比べ不十分だと中国へ更なる協力要請をしています。また、IMFも中国の更なる協力を強く促しています・・つまりIMF救済支援が始まるも始まらないも中国次第という事ですので、世界の注目が集まるなか、中国の大国としての振る舞いが試されようとしています。

そのような中、スリランカ政府も独自で中国政府と融資再編の交渉を始めているようですが、今までの中国に対する腰抜け外交からすると、2国間交渉では再び負債を盾に取られ相手にされないのは火を見るより明らか・・昨日は在スリランカ中国大使Qi Zhenhong氏が「中国政府、地方政府及び企業からなる大規模な代表団が来月(3月)スリランカを訪問する」と述べ、新しい投資機会を探すという事ですが、今までの経験から、これ即ち「脅しに来る」と思われるわけで、IMF関係で世界からの批判をかわすため「債権の更なる猶予は考えるが、その見返りは何?」という事に他ならないと思っています。・・

過去の政治家が自身の利権のため国民の知らないところで約束をし、どんどん蟻地獄にはまってしまった過去の事実を、政治家や国民は思いだして欲しいのです!・・今政府の最大重要事項は、中国との2国間協議を進める事ではなく、中国との関係を徐々に後退させ依存体質を改め、インド&パリクラブをはじめとする西側諸国のバックアップを得ながら、国際的信用度を再構築する事ではないかと思っています。

 

●3月の大規模地方選挙で政権交代か

今年度返済しなければならない債務は31億米ドル、今のスリランカには独自での返済は巨額過ぎて、何らかの投資又は融資が無くては、再びデフォルトするのではないか危惧しています・・それを避けるには、IMF救済支援を一刻も早く開始にこぎ着け、国際的信用度を回復してこそ投資が集まり、返済が可能になるというものです。

新政権が誕生し早半年、ラニル・ウイクラマシンハ新大統領に期待していましたが、未だ国民の意志を反映した政策を実行できていなように感じます(与党国会議員も内閣も殆どラジャパクサ一族派で構成されていて、依然一族の強大な影響力が伺えます)・・3月には大規模な地方選挙が行われる予定で、その結果次第では現政権がひっくり返る可能性もありますので、期待したいところですが、どうでしょう・・

今回こそ安易なキッチン・ポリティックス(選挙前に有権者に色々な物を配る事)に騙されず、市民は、自国の将来を考え代表を選んでもらいたいものです・・選挙管理員会への脅迫が深刻化しており、身の危険を感じる委員が辞めているという事実も有ります。そういう脅しには負けず、安全に公正に未来を託せる代表を選んで、国民の意志を反映できる「基盤のしっかりした政権」が誕生して欲しいと切に願っています。

 

●独り言

夜の21時からTV 「Adaderana24 English News」を見ていて、いつも感じている事ですが、「日本の寄付」「中国の寄付」の報道取り扱いが不公平だと感じています・・例えば日本からの数十億円の寄付⇒報道無し又は数秒報道、一方中国からの数千万円の寄付⇒主要ニュースとして動画付きで数分報道といった具合・・政府の都合の良いニュースを流すのは、どの国の報道機関でも一緒ですが、国民や外国人の印象操作を行っているのではないかと思えるほどの偏向報道には、いつもウンザリしています。

浮世には、本当の意味での平等・公平は存在しないと思っていますが、偏向報道による国民の洗脳は、民主国家にとって大変危険な状態です・・あっそうか!偏向報道による国民の洗脳は某国の専売特許でしたかね😊・・そうなると益々危険かっ(笑)・・右に行っても左に行っても関係を断ち切れない「債務の罠」、国民が再び洗脳される前に、出来るだけ早く総選挙・大統領選挙を行って欲しいものです。先ずは3月の地方選挙が試金石になる事でしょう。

 

 

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