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2月17日 停電か・ガソリン停止か選択の時迫る 

2022年2月17日/

 

「ついに来たか」という感じ・・昨年来から続く外貨不足による物不足と急激な物価上昇は、庶民の生活を直撃していて、更にこの先、スリランカの産業全体へ大きく影響を及ぼしそうです・・直近では、「停電か、ガソリン停止か選択」という物騒な話題で持ち切り・・ 私の住むニゴンボのほとんどのスタンドは、昨晩ガソリンの売り切れで店じまい、消灯され真っ暗ななかロープが張られたスタンドは、ポカリとそこだけ抜け落ちた装い・・普段眩しいばかりの電気を点け営業しているスタンドだけに、なんだか違和感と寂しさを感じました。

「この際、幾らでも良いのでガソリンを売ってほしい」という時がそこまで迫っているのでしょうか・・結構切迫感を感じるようになってきました。

 

*スリランカで需要一番と思われる国際空港近くのスタンド(24時間営業)も真っ暗・・機能停止!

 

スリランカは燃料輸入国・・原油、発電用燃料、ガソリン、軽油をはじめとした燃料を海外から外貨で購入しており、急激な外貨不足に陥っているため、国の産業と国民生活に必要な燃料を十分購入できていないようです。この状況下、停電とガソリン不足がほぼ交互に起きており、頻繁に起こる停電、スタンドに給油に行けば長蛇の列と、庶民の生活に支障をきたし始めています。

これに追い打ちをかけるように、大きな都市が集中する西海岸は、4月中旬まで乾季が続き水力発電能力(電力全体の27%を担う)は減少傾向、それを補うため火力発電(電力全体の70%を担う)を増やさなくてはならない状況なのですが、前述の外貨不足で燃料調達資金が十分になく、調達がスムーズにいかず、政府は「計画停電」を発表したり、撤回したりとまさに綱渡り状態・・停電は、外国資本の集まった輸出専門の大きな保税地区地域(FTZ)も対象となるため、輸出産業に諸々の影響が出ると予想され、海外大手投資家が強烈に反発しています。このため外資をつなぎ留めたい政府も簡単には停電を実施出来ない状況です。

 

 

自力で十分な外貨を稼ぐ経済力が無ければ、国民の最低限の生活を守るため、他から借り入れなければなりません。

しかし、国民の生活苦を目の当たりにしているはずの政府は、依然として、目先の金策と政策を頑固に推し進め経済状態は悪化の一途、また、野党・有識者・与党の一部が強く要求する、長期的経済再生を目指す「IMF再生プラン」を頑なに拒んでいます・・「なぜ金利の高い某国からの融資を選ぶのか!?」「なぜ金利(0.5%程)の安い円借款JAICAプロジェクトより、金利(9%以上)の高い某国プロジェクトを推進するのか!?」「なぜ中長期的な債務返済プランを国民へ公表せず、目先の返済でお茶を濁すのか!?」・・ここまでくると「何かあるのかな!?」と勘繰りたくもなります・・そして、のんびりした国民もそろそろ気が付く頃では・・

停電か・ガソリン停止か選択の時が迫るスリランカ・・国民はどうしたいのでしょうか??ほとんどの国民が予定表のを持たず、先の予定を立てるのが苦手な国民性ですが、行き当たりばったりだけでは経済崩壊するのは時間の問題です・・少しは有識者の意見に耳を傾け、苦しみはあるかもしれませんが、長期的な経済再生を目指す時期ではないでしょうか。

 

大手新聞(Daily Mirror)でも危機的現状を以下にて報道しています。

 

 

●スリランカ公益事業委員会(PUCSL)が電力一括利用者の停電を提案、「大企業は発電機利用を!」2月17日

スリランカ公益事業委員会(PUCSL)は、メディア企業やその他の大企業を含む大量の電力使用者に対して、自社発電機利用を呼び掛け、そのような企業への送電を停止することで、国中で計画停電を避ける事が出来ると述べた。

セイロン電力庁(CEB)の一部の職員は、この提案は現実的でないと反対しているが、PUCSL委員長は「極端な状況には極端な手段が必要だ」と主張・・大企業は発電機を動かすための燃料を購入できるが、CEBには発電所を運営するために十分な燃料を購入する資金がないという。

 

●セイロン石油会社(CPC)の輸入制限に伴う燃料不足 2月16日

セイロン石油公社(CPC)は、輸入制限により燃料供給に限りがあり、全国で給油所への供給が半減していると語った。一部のスタンドは注文を受け、2週間から3週間、供給を待っている。CPC加盟の給油所は、全国に1,350ヶ所あり、それぞれの給油所から3kmの距離に設置されている。

昨日、在スリランカ・インド高等弁務官は、ウダヤ・ガマンピラエネルギー大臣に、インド石油会社(IOC)からの4万MTの燃料の出荷をしたと伝えたが、同大臣は、発電用に使った場合は十分でないと述べ、「国の燃料需要は6千MTで、受け取った4万MTの燃料は8日分しかない。しかし、次の出荷は3日以内に到着する予定で、不足することなく円滑な燃料の流通を確保するよう努める」と付け加えた。

LIOCは、配給を円滑に行うための十分な燃料を持っているが、CPCには燃料輸入の制限があり、各給油所の必要とする燃料を十分に持っていない。

 

 

●来週のIMFの報告書について、すべての政党は合意に至るべきである。2月16日

「IMFが間もなく発表するスリランカに関する報告書について、対話を開始し合意に至ることは、スリランカのすべての当事者の義務である」と、ウイクラマシンハ前首相は本日述べた。

スリランカは、為替危機に直面しており。米ドルは270ルピー、さらには300ルピーまで上昇すると予想される。スリランカの貧困層は50万人(全人口の2.5%)増加し、中産階級は暴落すると予想される。外貨に関わるすべての取引は、銀行システムから離れたハワラシステム(俗に言う闇ルート)によって行われている。

スリランカが今年解決しなければならない対外債務の総額は60億米ドル以上である。

 

●追伸

政府と中央銀行は、現在の危機を乗り切るために、二国間および多国間の融資、その他のクレジットライン、通貨スワップ協定に望みを託している。

中央銀行総裁は、「スリランカはIMFの助けを借りずに債務を再構築しようとしている」と述べているが、そうした努力にもかかわらず、スリランカの外貨準備高は継続的に急落しており、最新の中央銀行のデータでは、外貨準備高は23億6000万米ドルとなっている。

スリランカの国債残高は125億5000万米ドルで、うち10億米ドルは7月に満期を迎える。今年に関しては、スリランカは利払いを含めて69億米ドルの対外債務を負っている。

 

さて、皆さんはスリランカの現状をどの様に感じて頂きましたでしょうか。

少なくとも私は切迫したものを感じており、会社も個人も出来るだけリスクが少なくなるよう調整していますが、この先どうなる事か・・「あんなことあったね」と笑いながら言えるような、取り越し苦労である事を願うばかりです。

 

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