Vol 06 – 内戦が終わって2年、タミルの人々も頑張っています。
漁村の人々(ニゴンボ)
皆様
日本は夏真っ盛り!スイカのおいしい時期ですね。
こちらスリランカは、トロピカルな国なのでスイカは年中楽しめますが、雨季が終わり、少し涼しくなった今が特に旬で、おいしいものが出回っています。
以前口にしたときは、あまりの味の“発展途上”に、夫は日本の両親に「スイカを食べたら、種を集めておいてくれ。スリランカで植えるから・・」と、頼んでいたものです。
四季のない国でも旬があることを、こちらに住んでみて、初めて知りました。
こちらに住んでみて新たにわかったことの一つに、少数派であるタミルの人たちのことがあります。(前号の続き)
こちらに来る前は、1998年から年に何度か旅行者としてスリランカを訪れ、私個人の子供のための小さなプロジェクトを進めていました。
まだ内戦は終わっておらず「スリランカのタミルの人たち=国から虐げられた人々」というイメージがありました。
そのプロジェクトにしても、スリランカで大多数である仏教徒、もしくはキリスト教徒が対象で、ヒンズー教であるタミルの人たちとは、一緒に組んで何かをやろう・・といった機会には遭遇しませんでした。
私が出入りしていたスリランカの街に、タミルの人たちが少なかったこともありますが、タミルの人たちの多い東部や北部はまだまだ、一般人が立ち入れる雰囲気ではなかったことも理由にあります。
教育の面でも、(他の民族に比べ)国から差をつけられていると言われていたタミルの子供たちの力に、いつかはなりたいと思ったものですが、タミルの優秀な子どもは、かなりの援助が、海外に移住しているタミルに人たちによって、なされていることがわかりました。
海外のタミルの人たちの数は相当なもので、成功者も多く、カナダでは政治的にも力を持つと言われています。
タミル系のホームタウンであるインド南東部とは特に密接な関係があり、内戦中、物資が不足しているとされたスリランカ北部には、実際には(インドから航路で運ばれた)物であふれていたという話もあります。
スリランカ国内において、タミルの人たちは仕事の面で、99%よいポジションにつけないものと思い込んでいましたが、実際には、民間から政府関係の仕事まで、タミル系の人たちも、上の方の地位についています。
東部を中心に貧しい人たちが多いのは事実ですが、反面、海外とのつながりから裕福なタミル系の人たちも多く、そうした家庭の子供はイギリスやカナダなど西側の学校を卒業し、よい仕事につき、延々と一族の豊かさが受け継がれていく形になります。
インドのタミル系の人たちは教育レベルが高く、その分よい意味でプライドがあり、仕事もてきぱきとこなすと言われています。
内戦が終わり、東部や北部が解放され開発が進むにつれ、スリランカのタミルの人たちが頭角を現してくる日も遠くないかもしれません。
スリランカの住人になることができた今、皆様に、マスコミが書かない、いえ書けない「真のスリランカの姿」をお伝えできることを、とてもうれしく思っています。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** 待ちに待った高速道路、開通か?**
スリランカ初の高速道路が8月頭にも開通すると、政府関係者がコメントしています。
商業の中心地コロンボから、南部のユネスコ・世界遺産の町ゴール近辺まで100kmが対象。
さらに南部まで道路はのびる予定ですが、まずはこの区間が開通します。
スリランカで一般的な乗り物、町の至る所で走っているバイク、トゥクトゥク(三輪車型自動車)、荷を積みすぎたトラック、そしてトラクターは走行が禁止されるそうなので、小さな国スリランカといえども”高速“の名に嘘偽りはないはず?!
これにより、今まで時間のかかっていた南部へのアクセスが、飛躍的にかわります。
旅行者にとって待ちに待ったニュースです。
** スリランカの美しいサンゴ礁よ、永遠なれ **
美しいサンゴ礁で知られる南部海岸ヒッカドゥア(Hikkaduwa)。
政府はこの地域のさらなる海洋保護を進めるため、対策を講じています。
サンゴ礁はダイビングのための特別なエリアと、ボートに乗ってサンゴを楽しむためのエリアに分かれ、こうしたボートは、すべて登録が義務付けられることになりそうです。
加えて、最近リニューアル・オープンしたヒッカドゥア海洋博物館も、多様な海洋生物を抱える、訪問者にとってのモデル的博物館とのアピールも。
旅行者にとって、大歓迎のニュースその2といえます。
** さらにグッドなニュースその3です!!
スリーエコ・ホリデーズのホームページがようやく“開通”しました。
当初はてっとり早く、日本の制作会社に頼もうかとも思いましたが、当地に会社を立ち上げることで、今までよりさらに入り込んで、スリランカへの地域貢献ができればと思った以上、やはりローカルの会社にお願いすることが会社の基本理念にそっていると判断。
いろいろ探しあぐねた末、ようやくたどり着いたのが、スリランカの若きITカンパニーでした。日本語は記号にしか見えない彼らとの言葉のギャップを埋めるため、何度も何度も打ち合わせや修正を重ね、ついに出来上がった自信作です!!
皆様には6月オープン予定とご連絡していましたので、ひと月遅れになってしまい、ご迷惑をおかけしました。
弊社のホームページを通じ、スリランカを身近に感じて頂ければ、うれしいかぎりです。
まだまだ、修正や手直しが必要ですが、どうぞ、アクセスしてみてください。
そして、率直なご意見、ご感想を頂ければ助かります。
<お詫び及びお願い>
弊社ホームページへのアクセスは、パブリシュしたばかりの為、しばらくの間インターネットにて文字検索できません。ご迷惑をお掛けいたしますが宜しくお願い致します。
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
www.sriekov2.loc も宜しくお願いします。
2011年7月27日
山倉 理恵子
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