Vol 13 – ジャングルの王者!In Sri Lanka その2
ヤシの木ジャングル(朝、家周辺)
皆様
日本は今、紅葉がさぞ美しいことでしょう。日本の皆様は、四季の移り変わりが半ば当たり前の生活でしょうが、こちら南国のスリランカではそうはいきません。
四季が恋しくなる今日この頃。「日本にはないもので、スリランカで四季を感じられるものはないか・・」と、身の回りを探したところ、その答えはバナナにみつかりました。
様々な種類の黄色いバナナに加え、グリーンや赤と、まさに紅葉を連想させるものです。
今、日本にあるドールバナナを2~3本束ねた大きさを持つ赤いバナナを頬張りながら、紅葉を連想し、青々と茂ったココナッツ・ツリーが運んでくる風にあたりながら、パソコンに向かっているところです。暑さが苦手の愛犬も、今日は風が爽やかで、気持ちよさそうに、足元に寝そべっています。
ジャングルに囲まれて育った愛犬は、あまりにのんびりし過ぎて、庭に現れる動物たちには「ワンワン」と話しかけても、たまに家の前を通る人には無言・・。
「あなたの所の犬は、番犬になっていないが大丈夫か?私はずっと家を覗いていたのに・・」と、たまに足を運んでくださる大家さんが心配しているほどです。
ジャングルでは泥棒の心配ばかりではありません。泥棒よけの番犬を狙う“犬さらい”がいるというのです。
ペディグリー(血統書犬)であれば、子供を産ませ、高く売ることができるためです。
毎朝、愛犬を散歩に連れ出す夫は「そういえば、いろいろな人に、その犬は何という名だ、いくらで買った、家はどこかって、聞かれるんだ。俺は正直に答えていたけれど、まずかったかなあ・・」と、今では愛犬さらいの影に怯えています。
数か月前のことです。この愛犬が家の二階でワンワンないています。また新たな友達が現れたのかと見に行くと、屋根の方で、「キーキー、キーキー」激しい鳴き声がします。屋根の上に上がって調べるわけにもいかず、部屋を出ようとしたときです。
「ポタッ」と音がしたかと思うと、天井の隙間から、床の上に置いてあったクッションの上に、何やら小さな物体が続けざまに落ちてくるではありませんか。
「ネズミだろうか・・」と、急いで階下の夫を呼びと同時に、恐る恐る見てみると、子ネズミをさらに小さくした“ブラウン色のエイリアン”と呼びたい生き物の姿が2匹あります。よくよく調べると、背中に縞がありリスのキキちゃんが“産み落とした”子供であることが判明。
夫は「少しは、母親としての自覚を持てよなあ・・」と文句を言っていますが、そんな道徳がジャングルの仲間に通用するはずもありません。
“ジャングルの王”と自称する夫が母親代わりに世話をしていましたが、1週間の短い命となってしまいました。
今、ジャングルでは水が不足しています。水道水ではなく、井戸水です。モーターで組み上げ、蛇口から水が流れてきます。
しかし、その井戸が枯渇しつつあります。一つには、今年は雨が少ないせいだと言われていますが、この地域での最近の住宅建設ラッシュを見ていると、供給と需要のバランスが崩れてきているように思われます。
以前から住んでいる人々の生活様式も、(例えば、手洗いから洗濯機を使うようになった等)豊かなものに変わってきているせいもあると思います。
スリランカのジャングルがどうなっていくのか。今後も追っていくつもりです。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** タイの皇室、スリランカご訪問 **
タイのプリンセスは11月初め、スリランカをご訪問され、大統領ラジャパクサ氏とご面会なされました。
プリンセスは、タイ国王からラジャパクサ氏への今月18日の誕生日の祝いのメッセージをお伝えになるとともに、仏教国としての両国の絆を深めたい意向を示されました。
またキャンデイ(Kandy)の仏歯寺を訪れ、84歳になられる国王のご健康をお祈りになられたとのことです。
** バス値上げは避けられそう、でも・・ **
物価上昇が問題になっているスリランカ。10月末のガソリン価格値上がりに伴い、私バス運営協会から政府に、バス運賃の値上げ要求がありました。
しかし、政府は値上げ要求は国の政策に見合ったものではないとし、却下しました。
庶民の足であるバスの値上げが免れたことは朗報ですが、来年からは電気料金値上げのニュースも聞かれます。
これに伴い、ホテルなど旅行業界の更なる値上げがあれば、「スリランカ旅行=高い!!」のイメージができ、逆に、国の政策に反してしまうと思うのは、私だけではないはずです。
** 5つ星豪華リゾートホテル、建設間近か? **
スリランカ政府は、中国資本の5つ星リゾートホテル側に対し99年間の借地権で、商業都市コロンボ(Colombo)に、ホテル建設の許可を出したと発表しました。
政府は過去に、ホテル側に対し5億ドルでホテル建設用地を売却する商談を、一部金が支払われた後に、反故にした経緯があります。
そのせいか、商談は大成功とコメントしていますが、建設着工年はもちろん、投資金額や土地のサイズには言及を避けています。
場所は、周りに5つ星ホテルが並び、インド洋が一望できるホテル一等地。スリランカを訪れる旅行者やビジネスマンにとっては、グッドなニュースですが、建設が具体化するかどうかは?!。
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
www.sriekov2.locも宜しくお願いします。
2011年11月15日
山倉 理恵子
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