Vol.88 – スリランカの恐るべし回復力!(同時爆破テロから2か月半)
のどかなスリランカ!@Hatton
皆様、お元気にお過ごしでしょうか。
日本はそろそろ梅雨明け、ビールの美味しい季節到来!といったところだと思いますが、いかがでしょうか。ところで、今もビル屋上のビヤガーデンって有るんでしょうかね~?ふと懐かしく思い出しました。
さて、スリランカでは、4月21日イースター同時爆破テロが発生から早二カ月半が過ぎ、依然、街中にぽつぽつと警察や軍関係の人が警備のために立っているものの、市民の生活は100%平常に戻っています。
国内情勢が落ち着き、安全になったことに伴い、スリランカへの訪問主要国、欧州、南アジア諸国、中国などの国々は、テロ以降引き上げていた渡航制限レベルを、5月末~6月頭に一斉にテロ以前のレベルに引き下げました。その効果もあり、まだ例年並みとはいえませんが、観光客の足が戻ってきました。
また我が国、日本外務省も、6月25日、スリランカは以前の安全レベルを取り戻したという判断から、渡航制限をテロ以前のレベルに引き下げています。
7月はカタラガマ大祭ペラヘラ祭り、8月はキャンディ・エサラペラヘラ祭りと世界的な有名なお祭りが開かれますので、例年に劣らず、盛大なお祭りになると良いなと思っていますが、まずは着実に一歩一歩といったところです。
一方、市民生活についての回復力は、目を見張るものがあります。
私の目から見て、テロ後二週間で5割ほどの回復、一か月後後には9割がた回復していたことを思うと、普段何をするにも時間のかかるスリランカだけに、大変驚いていると同時に、スリランカ庶民の不気味な程の底力を感じないではいられません。...「あっぱれ!やればできるじゃない」といったところ...小さな問題はありますが、大局的にはテロ以前と比較しても、物流、物価、購買力は落ち着いて推移していますし、リゾートホテルで普通にイベントや結婚式、披露宴等が開かれており、こんな時期に大丈夫なのかと私達の方が心配したくらいです。...
10年前に30年間続いた内戦を終結させた優秀な軍隊、警察の懸命な努力、外国からの特殊部隊の協力で、早々とテロ組織を制圧下に置くことができたことが、大きいのかもしれませんが、何よりも国民が、内戦中に学んだことを、良くも悪くも今回うまく生かした事が一番ではないかと、私なりに思っています。
10年前、内戦終了直後、バスでコロンボに通うマダムは、「爆発の心配をしなくてよくなった」と言っていたことを思い出します。
裏を解せば、内戦中は爆発の危険がありつつも、心配しながらコロンボに通っていたという事であり、危険はわかっていても、「生活は別」と割り切って考えていたのかもしれません。...はたまた、「自分達だけは大丈夫」という、スリランカ流のユニークな国民性なのかもしれません...その辺が日本人には理解しづらい、「不気味な所」なのではないでしょうか。
今現在、テロ直後に出された「非常事態宣言」は解除されていません。国内情勢の落ち着きを見ると、「非常事態宣言」の取り下げを忘れているのでは!?と疑いたくなるほど安全なのですが、どうした事でしょう。...
政府は、諸外国大使館へスリランカの安全性を強力にアピールしているにも関わらず、自国の「非常事態宣言」はそのまま!とは、いかにも放漫というか、スリランカらしい!?というか...内戦時代に「非常事態宣言」には慣れているとはいえ、諸外国の手前、自国の事は一番にしっかりしてほしいものです。
<弊社プロフィール>
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7月1日 山倉 義典
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