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Vol 09 – 新茶の季節到来!スリランカ紅茶に隠された真実と秘密。

皆様

日本は9月、読書の秋を迎えましたね。
お気に入りのマグカップ片手に、読みかけの本に夢中になり、ついつい夜更かしをしてしまった・・、そんな日もあるのではないでしょうか。
さて、今日はマグカップの中身のお話をしましょう。
コーヒー党、紅茶党と分かれるところですが、ここは世界的に有名なセイロンティーの国なので、もちろん紅茶にまつわるお話です。
紅茶の採れる国・マレーシア、南アフリカ、タンザニアでも、おいしいものを探したことがありましたが、お世辞抜きに、セイロンティーほど「これだ!!」と思える紅茶に出会ったことはありません。
紅茶の原産国であるため、今まで、紅茶とカレーパウダーだけは、「本当に安いなあ・・」という実感があったのですが、最近、物価上昇を受け、そうした庶民必須の品も値上がっています。
一方で、国が豊かになってきていることを反映してか、今までは見かけなかった「Xブランドのゴールドタイプ」といった、一つ上の商品が出回るようになってきました。
私個人としては、初めてスリランカを訪れた10年以上前から、イギリスのリプトン社が出している屑茶がお気に入りでした。“価格は控えめでも、ブランド名に恥じない味と香り”
と、キャッチ・コピーをつけたいぐらいのものでした。
しかし、この商品はリプトン社から別会社へと移行し、商品名ばかりでなく、価格も変化。世界展開していて、高級ブランドとして扱われているオーストラリアのD社が出している商品より割高感があり、手にすることは少なくなりました。
今お気に入りなのは、スリランカで一番気候がよいとされるバンダラウェラ(Bandarawela)いう街に会社があるM社のもの。価格を裏切らない、上質な茶葉である上、海外展開はしていないのか、(たぶん)スリランカだけでしか買えないところも、購買力をそそります。
「(英語など書いていない)ローカル向けの最低価格の品も、淹れ方のよってはおいしいかもしれない・・」と、化学実験の感覚で、何度も試してみましたが、まるで薬草を飲んでいるかのように、私の腕では、うまく抽出することはできませんでした。
一方、“私のプレミアム・紅茶体験“と言えるのが、政府関係の偉い方のオフィスを訪ねた時のことです。
緊張しながら、面会の時間を待っている間、出して頂いたもので、渋みがなく、色はとても薄いきれいな金色で、香りがしっかりある、というものでした。
以前、作家の故人・開高健氏が随筆で「スリランカの最高級の紅茶を飲む機会があった。一般には出回らず、中東の金持ちに、精力剤として回っているらしい。それは水のように薄い・・・」といった内容のことを書いていらしたのを思い出しました。
スリランカで、あなたもお気に入りのブランドを、もしくは、まぼろしの紅茶を探してみてはいかがでしょうか。

Vol – 08 変化しているスリランカの町並み、その理由とは!?

皆様

8月ももうすぐ終わり。日本はこおろぎの音が美しい季節へと変わっていくのですね。
こちらスリランカは南国。年中暑い国で季節の変化はほとんどありませんが、その分(?)内戦が終結してからの人と街の変化には目を見張るものがあります。
先日も、コロンボ(Colombo : 商業の中心)在住の、経済関係の仕事で駐在している日本人が「最近のスリランカの変わりようはすごいですね。コロンボ郊外に、どんどんスーパーマーケットを建設している。おしゃれなブティクも目立つようになってきた。
レストランに行けば、今までたいして客がいなかったのに、最近は違う。店の人間は客が多いことに慣れていないから、その分サービスが悪くなっちゃって困ったものですね。」と、もらしていらっしゃいました。
コロンボはもともと富裕層の多い街ですが、私の住んでいる、空港にほど近い街ここニゴンボ(Negombo)でも、その変化は目に見えて感じます。(前号の続き)
ではどうして、スリランカ人の財布が膨れてきたのでしょうか?
発展途上国にありがちな、選挙など政治絡みで金がまかれることもあるでしょう。
こうしたことは、国が安定していく過程での“必要悪”として、脇へ置いておくとして、まず考えられることが、土地の価格(地価)の高騰にあります。
内戦が終わる前と後とでは一桁!土地の値段が変わってきているのですから、当然、土地成金も多いはずです。
こちらに長くいらっしゃる日本人男性が「相棒のスリランカ人に、新しいビジネスを一緒にやろうともちかけたら、親からもらった土地を今売れば、一生左うちわで暮らせる、と返す。若いのに、いい意味での野心が全くない・・」と、ぼやいていらっしゃいました。
夫は、店や会社を持っている個人事業主が好景気をリードしている、とみています。
確かに、サラリーマンは物価が上がってもサラリーが上がらず、四苦八苦しているようですが、国が発展・安定していく上で、建設資材をはじめとする、さまざまな需要が増え、それと共に、相乗的に購買力も増え、店や会社の利益も上がるという、よい循環機能が働くことになります。
さらに、もう一つ!!
こちらでは“スリランカ人向け特別価格”が存在します。博物館など公共機関や星の数の多いホテルなどで、料金が外国人や旅行者より安くなる場合が多いのです。
その上、高級レストランになればなるほど「XX銀行のカードで支払えば、15%の割引・・」と言ったたぐいの割引があります。
「いくら使うと、ポイント何点・・」などの、日本のちまちましたサービスが悲しく思えてくるほど「消費するほどには、懐は痛まず・・」と言ったサイクルが成り立つのです。
先日も、初めてスリランカを訪れたという日本の青年が「スリランカ人の友人から聞いていたのと、かなり違います。物価も思ったより高く、それでもホテルや高級レストランなど、金持ちで賑わっているのですねえ・・」と、話していました。
少し前まで「最貧国の一つ」と言われた国が変わっていく様。内戦の前の1960年代には、シンガポールよりGDPが上だったと言われた国が、今後どう変貌していくのか?
私の人生で深く関わることになったスリランカという国を、冷静な目で追っていきたいと思います。

Vol 07 – 世界の最貧国スりランカも徐々に景気回復!?

皆様

もうすぐお盆。休みの少ない日本にも、短い短いホリデーがようやく訪れましたね。
スリランカも、スクールホリデーの季節。ここニゴンボ(Negombo)のリゾートホテルにも週末を中心に、ヨーロッパからの白人宿泊者にまざって、ローカルのゲストの姿がけっこう見受けられます。
最初は「インドからの旅行者かな?もしくは、ヨーロッパに移住したスリランカ人が夏休みで戻ってきて、ホテルライフを楽しんでいるのだろう・・」と思っていましたが、駐車場に止まっている車の数や、ゲストとのちょっとした会話から、コロンボ(Colombo商業の中心)を中心とした富裕層が、ラグジュアリーなホテルでの宿泊を楽しんでいるのだとわかってきました。
数年前までは、リゾートホテルにローカルの客の姿を見かけることなど、ほとんどなかったものです。
もちろん、こうした人たちはまだまだスリランカでは少数派でしょうが、世界の不景気をよそに、スリランカは“密かな好景気”といった雰囲気が漂っています。
今まで(内戦中)が“世界の最貧国の一つ“に数えられていた国なので、景気がよいといっても可愛いもの。それとわかるほどに派手さはないので”つつましやかな好景気“という表現の方が合っているかもしれません。
ジャングルに囲まれた空地は、最近、次々「sold!(売却済み)」の看板が建てられるようになってきました。
数年前から、カジュアルなウェスタン・スタイルの洋服が手頃な価格で買えるようになり、サリーを来ている女性など、ほんのわずか。低価格でファッショナブルを売りとする衣料品店は、客であふれています。
さらに、(スリランカ流?)好景気を裏付けていると思えることが、私と夫が通うヘアサロンで見て取れます。そこは、1年ほど前オープンした、コロンボにあるヘアサロンの支店です。男性と女性のセクションがあります。
待合室は男性の部門にあるので、順番を待つ間、自ずと男性客の姿が目に入ってきます。
そこでなされていることは? 
日本のバーバー(散髪屋)を連想するあなたはかなりのお年?!
散髪はもちろんですが、それが終わるとヘアカラー、もしくはフェイシャル・トリートメント!!気持ちよさそうに、トリートメントを受けている男性客の姿に、私は夫に「あなたも試してみたら?」と勧めてみましたが、夫はその金額に躊躇し、まだ未体験です。
雑誌に載ったのか、口コミなのか、このフェイシャルのサービスは人気らしく、先日は順番待ちの若い男の子たちが楽しそうに待合室を独占し、裕福になってきたスリランカ人の美へのこだわり?がひしひしと伝わってきたものです。
女性のコーナーでは、若い女の子に産毛そりが人気!美容師が口で糸の端を加えながら、器用に、あっという間に産毛を剃ってしまいます。
余談ですが「中国人にも広まればいいのになあ。香港の女性は、鼻の下、黒々していたからなあ・・・」とは、夫の弁。
さて、私のまわりのスリランカ人を見ると、別に給料が上がっている様子もなく、代わりに物価だけが上がり、世界共通、庶民の苦渋をなめている様子。
では、どうして富裕層が増えているのか、夫と私は分析してみました。
結果は次号で。

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