Vol 07 – 世界の最貧国スりランカも徐々に景気回復!?
ペラヘラ祭り(キャンディ)
皆様
もうすぐお盆。休みの少ない日本にも、短い短いホリデーがようやく訪れましたね。
スリランカも、スクールホリデーの季節。ここニゴンボ(Negombo)のリゾートホテルにも週末を中心に、ヨーロッパからの白人宿泊者にまざって、ローカルのゲストの姿がけっこう見受けられます。
最初は「インドからの旅行者かな?もしくは、ヨーロッパに移住したスリランカ人が夏休みで戻ってきて、ホテルライフを楽しんでいるのだろう・・」と思っていましたが、駐車場に止まっている車の数や、ゲストとのちょっとした会話から、コロンボ(Colombo商業の中心)を中心とした富裕層が、ラグジュアリーなホテルでの宿泊を楽しんでいるのだとわかってきました。
数年前までは、リゾートホテルにローカルの客の姿を見かけることなど、ほとんどなかったものです。
もちろん、こうした人たちはまだまだスリランカでは少数派でしょうが、世界の不景気をよそに、スリランカは“密かな好景気”といった雰囲気が漂っています。
今まで(内戦中)が“世界の最貧国の一つ“に数えられていた国なので、景気がよいといっても可愛いもの。それとわかるほどに派手さはないので”つつましやかな好景気“という表現の方が合っているかもしれません。
ジャングルに囲まれた空地は、最近、次々「sold!(売却済み)」の看板が建てられるようになってきました。
数年前から、カジュアルなウェスタン・スタイルの洋服が手頃な価格で買えるようになり、サリーを来ている女性など、ほんのわずか。低価格でファッショナブルを売りとする衣料品店は、客であふれています。
さらに、(スリランカ流?)好景気を裏付けていると思えることが、私と夫が通うヘアサロンで見て取れます。そこは、1年ほど前オープンした、コロンボにあるヘアサロンの支店です。男性と女性のセクションがあります。
待合室は男性の部門にあるので、順番を待つ間、自ずと男性客の姿が目に入ってきます。
そこでなされていることは?
日本のバーバー(散髪屋)を連想するあなたはかなりのお年?!
散髪はもちろんですが、それが終わるとヘアカラー、もしくはフェイシャル・トリートメント!!気持ちよさそうに、トリートメントを受けている男性客の姿に、私は夫に「あなたも試してみたら?」と勧めてみましたが、夫はその金額に躊躇し、まだ未体験です。
雑誌に載ったのか、口コミなのか、このフェイシャルのサービスは人気らしく、先日は順番待ちの若い男の子たちが楽しそうに待合室を独占し、裕福になってきたスリランカ人の美へのこだわり?がひしひしと伝わってきたものです。
女性のコーナーでは、若い女の子に産毛そりが人気!美容師が口で糸の端を加えながら、器用に、あっという間に産毛を剃ってしまいます。
余談ですが「中国人にも広まればいいのになあ。香港の女性は、鼻の下、黒々していたからなあ・・・」とは、夫の弁。
さて、私のまわりのスリランカ人を見ると、別に給料が上がっている様子もなく、代わりに物価だけが上がり、世界共通、庶民の苦渋をなめている様子。
では、どうして富裕層が増えているのか、夫と私は分析してみました。結果は次号で。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** 2011年ペラヘラ祭、始まる **
毎年、国内外から多くの観光客をひきつけてやまないキャンディ(Kandy)のペラヘラ祭が今年は7月31日にスタートしました。
仏陀の歯といわれる仏歯を乗せた象など、100頭ものきらびやかに飾り付けのなされた象が街を練り歩き、踊りや見世物がパレードする、2週間に及ぶスリランカ最大のお祭りです。(ペラヘラとは、行列、行進の意味。)
後半の1週間が特に盛り上がりを見せ、警察もこの期間は大幅動員され警備にあたるほど、この期間はキャンディの街が一変します。
あなたも来年のペラヘラ祭には是非、お越しを!!
** ペラヘラ祭の主役だゾウ! **
スリランカ野生保護局は、ペラヘラ祭に関連して、国内各地の仏教寺院に合計300頭あまりの象の供給が進んでいると発表。
キャンデイ・仏歯寺の要請に答えたもので、よくトレーニングされた、祭りを彩る象たちが不足していることが根底にあるそうです。
タスカーと呼ばれる、ペラヘラ祭で仏歯の入った箱を乗せて歩く“大物象”に至っては、現在スリランカで19頭にまで減ってきているとのこと。
長年この大役を担ってきた長老象は、今年のペラヘラ祭を目にすることなく、数日前に息を引き取りました。
後継者不足と高齢化は、伝統的な世界にあっては人間も動物も同じ悩みを抱えているようです。
** モルディブへのアクセスが変わる?! **
スリランカとモルディブ政府が、両国間を行き来するフェリー運航の検討を始めています。
スリランカの商業の中心コロンボ(Colombo)とモルディブの首都マレ(Male)間を走るもので、両国の旅行業をより活性化させることにより、経済効果を狙ったものです。すでに運航会社を含めての話し合いが始まっています。
まだまだ詳細発表にまでは至っていませんが、交渉は前向きに進んでいるとのこと。実現すれば、日本人に人気、でも辿りつくまでが難儀・・のモルディブが、スリランカ経由でよりアクセスしやすくなることまちがいなし!
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
www.sriekov2.locも宜しくお願いします。
2011年8月9日
山倉 理恵子
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