Vol.118 – 何でもかんでもランカTOP3・・地酒編
お酒を嗜む人は旅に出ると地酒が気になるものです・・南国のせいなのか国民性なのでしょうか、スリランカ人は強いお酒を好む傾向があるようです。
酒屋では、アラック(ココナッツ酒 約35%)、ウイスキー(約40%)といったアルコール度数の高い国産の蒸留酒が人気で、ビールもアルコール度数5%程の普通のビールもありますが、度数が9%と強いストロングビールの方が人気・・更にアラックやウイスキーをストロングビールで割って飲む豪傑もいるため、結婚式やパーティーには結構気合を入れて臨む必要があります😊
もちろんスリランカでも、ムスリムと言われる回教徒は宗教上お酒は飲みませんし、仏教徒やヒンズー教徒でも飲まない人がいるのですが、それもごく少数派・・ほとんどの国民は総じてお酒が大好き・・最近は酔うまで飲むのがこの国の流儀と心得、私も心身ともにランカ流に順応してきたのではないかと、ちょっと心配(笑)・・政府が頻繁に国民の祝日(独立記念日、メーデー、毎月のポヤデーなど)などを酒類販売禁止日に指定している所をみると、なんだかその理由が分かるような気がしますね・・😊
私の住むリゾート地ニゴンボでは、週末ともなると夕方から地元の人達が浜に集まり酒盛りを始めます・・場が盛り上がって来ると太鼓をたたき、大声で歌を歌い始めるグループもいる程で・・時には飲み過ぎて感情が高まるのか喧嘩を始める輩もいるくらいですが、総じて平和で楽しい時間を過ごしているようです。
●樽で熟成し琥珀色のアラックが出来上がる
スリランカは、古くから海上交通の要所として栄え、多種多様な文化が流入し多民族国家を形成しています。「食は文化」と申しますが、いろいろなお酒が存在するスリランカでは「酒も文化」なのかもしれませんね!?
今回はスリランカ周辺が発祥地であるアラックと呼ばれるココナッツ酒をはじめ、スリランカ人の好む代表的な地酒3種類をご紹介したいと思います。
●アラック(Arrackココナッツ酒)
スリランカの地酒を語るに、アラックを語らずして地酒を語ることは出来ません。
この「アラック Arrack」の名称は、アラビア語起源で「汗がにじみ出ること」「少量の水」の意味があり、南アジア、中東では蒸留や蒸留物の事を総じてアラックと呼んでいますが、スリランカでは、ココナッツ椰子の花穂を切断して採集した樹液を発酵させ、出来た椰子酒を蒸留して作る蒸留酒を、アラックと呼んでいます。
椰子と椰子とをロープで繋ぎ、そのロープの上を伝って椰子から椰子へ移動し樹液を集めていく光景はスリランカでよくみられる風物詩・・ああっあれが酒造りの樹液採集だったんだ!と思い出された方もいるのでは・・
このアラック、国民酒と言われるほどスリランカ人に愛され、宴会、パーティーにはビールと並んで必ず出されるお酒だけに、種類も豊富で酒屋には色々なブランドのアラックがあります・・
その数数十種といったところでしょうか・・その中でも庶民に特に人気なのが緑のラベルに黄色いキャップの写真のアラック
琥珀色(樽で熟成)のアラックと透明なアラックの2種類がありますが、どちらもアルコール特有の尖ったところはなく、口当たりはフルーティーでまろやか・・口当たりが良いので、ついつい飲み過ぎてしまうかも・・お酒の好きな人は注意が必要です😊
スリランカに来たら是非おためしあれ!
●地ビール
●アラック同様にスリランカ人に愛されているのがライオンビール!
スリランカに来られた方なら一度は飲まれた事があるのではないでしょうか・・高温多湿なスリランカで仕事後に飲むライオンラガーは格別!・・熱帯にしては結構コクのあるラガービール(5%)ですが、のど越しが良く切れ味抜群なので、私も毎日愛飲している一押しのビールです。
同じライオンビールでは、私の買うライオンがプリントされた黄色い缶とはちょっと違い、少しライオンが怒っている様な赤っぽい缶があり、これはアルコール度数が9%のライオン・ストロングというビール・・以前試したことはありますが、アルコール度数が高いためか、ドロッとした感じで私の口には合いませんでした・・高アルコール度を好むスリランカ人はこのストロングタイプを好んで飲んでいるようです。
●見るからに効きそうなビール・・絵柄と色に圧倒されます(笑)。
他にもタイガー、アンカー、カールスバーグなどアジアでメジャーなビールを酒屋さん等で求めることが出来ますが、何れのビールにも他の国にはあまり見かけないストロングタイプ(9%)があり、スリランカ人の高アルコール嗜好度がうかがえます。
またライオンビールは、黒ビールのSTOUT(9%)があったりと、ラインナップが結構充実しています・・私はストロング系や黒ビール系はほとんど飲まず、ライオンラガーを好んで飲んでいますが、スリランカ人はTPOに合わせ色々なビールを色々な飲み方で楽しんでいるようです。
ところで気になる値段は・・ライオンラガービール小缶350mmで最近Rs10値上がりしてRs140=80円前後・・これじゃ飲み過ぎちゃうわけですよ・・ハハハ
●地元産ウイスキー&ブランデー
●美味しいビールがあれば、それを蒸留した美味しいウイスキーも当然ある。
外国ではあまり知られていませんが、英国の植民地であったスリランカでは、宗主国に倣い地元産ウイスキーが作られていて、輸入品に比べ価格が安く、そこそこ美味しいので、スリランカ人には大人気です。
やはりウイスキーは輸入もの!?というこだわり派はいるものの、酒屋の陳列棚には輸入品と並び、地元産ウイスキーの代表格の「OLD KEG」や「V&A」などを始め、5~6種類程の地元産ウイスキーがあり、ウイスキー好きのローカルには根強い人気があります。
また、知る人ぞ知る隠れた人気蒸留酒・地元産ブランデーもあります・・地元産ワインのほとんどないスリランカで何故ブランデーと思われた方もいると思いますが、その辺はスリランカだけにお許しください😊・・ブランデーだけに気になるのは芳醇な香りと、まろやかな味わいですが、飲んだ事のある妻の話では、そこそこ合格点との事・・ストレートやロックなど飲み方によって味わいや飲みやすさも変化するお酒ですので、いろいろな楽しみ方が出来るのではないでしょうか・・地元産ブランデーは「RITZ」「NAPOLEON」「GALARLE」など数種類あります。是非お試しください😊
追伸
最近スリランカの酒豪達をうならせているのが、写真のキングココナッツ椰子から作ったウオッカ・・原料がキングココナッツだけにのど越し良くクイクイ行ける大人気の逸品・・値段もRs2,400(1,400円位)と手頃ですので、是非試してみてください。
*ボトルも南国っぽく、スリランカのお土産にも良いかもしれませんね💗
*ウオッカの原料・・普段はそのまま水代わりにジュースとして飲む。
●あっそうそう、言い忘れるとこでした・・ご旅行中あなたはお酒をラウンジで嗜む派でしょうか?それともお部屋で頂く派でしょうか?もしお部屋で頂く派の方でしたら、お部屋のミニバーなどは使わず、近くのスーパーでお酒を購入される事をお勧めいたします。
自分お好みに合ったお酒が選べますし、何といっても安くて楽しいと思います。😊
2021年12月1日 山倉義典
安全に旅してこそ楽しいご旅行 by Srieko Holidays
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