Vol 04 – スリランカの常識...首を横に振ってもYes!?これってどういう事!?
シギリヤの美女達(世界遺産シギリヤロック壁画:5世紀)
シギリヤの美女達(世界遺産シギリヤロック壁画:5世紀)
皆様
日本ももうすぐ夏到来!!ようやく、短いながらもホリデーシーズンを迎えることとなりますね。
こちらスリランカも、7月、8月は旅行のハイ・シーズンとなり、ヨーロッパからの旅行者が週単位でスリランカに滞在するシーズンを迎えました。
6月末といえども、早めにバカンスを取った欧米人でホテルは少しずつ込み始めています。
一般に、海と暑い所、そして文化的な話が大好きな欧米人にとって、スリランカは魅力的な国のようで、リピーターもかなりいるようです。
では「欧米人のように、ビーチで日光浴なんて信じられない。皮膚がんを作るようなものだ・・」と思っていらっしゃるあなたには、興味が湧かない国?
いえいえ、海外旅行で最も大切なのは、異文化に接することです。日本から近いアジア圏でこれだけ、異文化を体験できる国も珍しいでしょう。
「異文化云々と言ったら、インドほどではないだろう・・」と、おっしゃる方。
インド旅行で、インド人の理屈っぽさと計算の速さに、自尊心を傷つけられた方も多いと思います。その上、汚い、物乞いが多い、等々。その点ではどちらも、スリランカはあなたにとって、過ごしやすい?!国であるはずです。
さてここで、その異文化について、前回の続きである「スリランカの人々の生活と特徴」を絡ませながら、もう少しご説明しましょう。
6月の頭から我が家では、ラブラドールの子犬がメンバーに加わりました。
スリランカでは、何と飼い犬をゲージ(犬小屋ではなく、檻)に入れておく家庭がほとんどです。西側の動物愛護団体が知ったら、大変なことになりそうですが、野良犬が多く、暑さからくるバクテリアの発生などを考えれば、仕方のないことなのかもしれません。
ですが、日本育ちの夫も私も「郷に入れば・・」といった考え方ができず、ついつい甘やかし、ほとんど放し飼いです。
そのためわが愛犬は、いたずらと、(悪いものを口にするために)病院通いの繰り返しです。
獣医のスリランカ人女性は「またですか?・・」と、驚きと呆れ気味。
先生は「お腹の悪い時は、肉をあげないでください。魚なら少しはいいでしょう」と、アドバイスしてくださいます。
夫と私は「先生の夫君はアーユルベーダのドクターだから、ペットにもその知識が生きているのかもしれないわね」と納得。
「ミルクはだめです。でも、どうしてもというなら、紅茶に少しだけ入れて・・」と、言われた時は「さすが、世界に誇るセイロンティーの国。ペットにまで・・」とため息が。
しかし「カレーはいいですが、スパイシーなものはあげないでください」との言葉には、
「どういうことだろう??」と、二人“育児疲れの頭”で“異文化”について、考えあぐねたものです。
この先生にしても、他のスリランカ人にしても、会話の最中には、何度か首を横(縦ではない)に振ります。それも、カラクリ人形のように、日本人には決して真似のできない、微妙な動きを見せます。
夫は、当初「首を横に振る以上”ノー“という意味だろう・・」と、信じきっていたそうです。が、ある時「話の流れから考えると、どうもおかしい。どうみても”イエス“のジェスチャーだ・・」と気づいたときは、ちょっとしたカルチャー・ショックを受けたそうです。
さらに彼らを知るにしたがって、首のちょっとした動かし方の違いで「喜んで”イエス“」「仕方なく”イエス“」等、意味合いが違ってくるとわかった時、そして大人ばかりか、スリランカのちびちゃんたちですら、そうしたアクションをとるに至っては、「異文化に真っ只中にいるなあ・・」と、ため息をもらしたものです。
まだまだ、スリランカ人の生活と特徴を描き切れないので、来月号でも、もう少しこの点について触れてみたいと思います。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** クリケットにつぐ、次のビッグ・スポーツイベント開催なるか?**
3月のスリランカは、クリケットの国際試合が行われ、大いに盛り上がりましたが、今度は2018年に、コモンウルス・ゲーム(Common Wealth Game)がここスリランカで開催なるかで今、山場を迎えています。
この大会は日本では馴染みの薄いイベントですが、加盟国の間では、オリンピックに相当するスポーツ祭典として有名です。
最終候補地はスリランカの南部海岸・ハンバントタ(Hambanthota)と、オーストラリアのゴールド・コーストの二つ。
イギリスからの視察団一行は、すでにオーストラリアを回り、スリランカ入り。
今年11月には開催地が決まるとのことですが、空港近くの広告を見ると、すでにスリランカで間違いなし!を決め込んでいる様相も・・・。
** スリランカ政府による東部開発が加速 **
スリランカ政府による、東部開発、特にバティカロア(Batticaloa)、アルガンベイ(Arugam Bay)、トリンコマリー(Trincomalee)の開発が加速しています。
バティカロアひとつとっても、14のプロジェクトが予定されています。
バティカロアは、1971年、東南アジアの中で最初に観光地として名を連ねた場所の一つ。
その後、長く続いた内戦そして津波と、すっかり海外からの旅行者からは忘れられた場所となっていました。
今年は、スリランカを訪れる旅行者がこれまでに比べ2割増え、78万人を突破するとの予測がでています。すでに今年の4月までに、昨年度同期の54%の歳入増加につながったとかで、政府は観光開発にやる気満々。
バティカロアに、40年も前の活気が蘇る日も、そう遠くないかもしれません。
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
2011年6月28日
山倉 理恵子
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