Vol.28 – スリランカンの宴会好きはケタ外れ!?誰も止められません!!
お祭り好きのスリランカン!特別な日にはトラクターに乗ってパーティー会場回り(ニゴンボ)
皆様
忙しい師走まであと数週間。この時期は、週末を利用して温泉旅行。紅葉を楽しみながら、露天風呂、そしてイノシシや山菜鍋で体をシンから温め、師走に備える・・。そんな日本を想像してしまいますが、いかがお過ごしでしょうか?
こちらスリランカの生活は「必要最低限の物に囲まれ、自然に囲まれた静かな環境の中、セイロンティーを飲みながら、ゆっくり人生について哲学する毎日・・」と言いたいところですが、事実はさにあらず!
物資に関しては、街には中国やインドなどからの(すぐダメになってしまう!?)安物の商品であふれていますし、環境面でも、「静かな」とはお世辞(?)にも言えない生活。
ココナッツ・ジャングルに囲まれた我が家周辺では、朝も暗いうちから近所の鶏たちが「コケッコッコー!」と鳴き始め、外が白み始める頃には「キキ、キキ・・」と、野リス達が窓越しに騒ぎ始めます。
昼は昼で、空からは「カーカー、ガーガー」カラス達の大合唱、一方の“地上戦”はいつ連れてくるのか、隣の空き地や家の前の道端で、牛たちが「モウー、モウー」と大声をだしながら、手前勝手に草を侍っています。おまけに、大きな落とし物まで残していきます。夜中はまた、野犬の群れが「ワンワン、キャンキャン」ともう、四六時中、賑やかなこと。
しかし!“問題児NO,1”はこうした動物たちではなく、実はスリランカ人・・。
なぜと言って、彼らはパーティー好き。裕福層はホテルで、中流家庭は自宅で、懐が乏しい人たちは浜辺でと、事あるごとにパーティーを開き、騒ぎまくっているといった様子。
数か月前も、我が家の前の家でパーティーをしているらしく、夜も11時過ぎると、どんどん音楽のボリュームが上がってきます。
12時を過ぎたころ「もう少し、静かにしてもらえないか・・」と、(本人曰く)お願いに行った夫は、逆に酔った若者から殴られたとか・・。
先週は、裏隣りのチャンドナの12歳になるお嬢ちゃんの“女性の仲間入り”をしたお祝いのパーティーが自宅で催されました。
普段は「ろうそくの炎で生活しているのではないか・・」と思えるほど、質素で静かなチャンドナ家ですが、この日は、人が変わったと思えるほど、ゴージャス!!
お庭はホテルの結婚式場と化し、きれいに飾り付けされ、生バンドや、給仕係もいます。
しかし、8時を過ぎても依然、静かな様子に「さすがはチャンドナ家ね・・」と話していたのもつかの間、お酒がまわり始めたのか、「ワッハハ、ギャハハハ」と大笑いの連続。
そして始まった“大のど自慢大会“。ホテル組の英語版歌謡に対し、自宅組はご当地ソング。ちなみに浜辺組は、太鼓演奏付のアコースティク・サウンドが主流です。
結局、お開きになったのは午前2時でした。が文句を言わなかったのは、その日の朝「今日は“ちょっとだけ”うるさくなるかもしれないけれど、ごめんね。山倉達も来てくれよ!」と準備で忙しい中、電話ではなく、わざわざ自宅までチャンドナが連絡に来てくれたせい・・。
スリランカに”最後の楽園“を求めて、高原列車の走る山岳地帯へ移ることを考えるより、「住めば都」と思って、おおらかな心持ちで過ごすことの方が、この国でよりよく生きる秘訣かもしれません。
注)12月にスリランカ旅行をご計画の皆様。空港―コロンボ間は、クリスマスのパーティーや買い物で、いつにも増し渋滞が起こります。充分な時間を見て行動なさってください。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** スリランカ版ゴールド・ラッシュの時代到来?! **
旅行者が東海岸へ向かう際に通る大きな貯水池のあるカンタレ(Kantale)という街。ここで先月、サファイアやトパーズなどの宝石がみつかったことで、話題になっています。
連日の激しい雨の後、こうした原石が地表に浮かび上がってきたことで、一攫千金を夢見るスリランカ人が雨傘をさしながらの宝石探し。
当初は10人程度だったハンターが、あっという間に1000人を超え、騒ぎは警察では収拾がつかず、軍が派遣されることとなりました。
これより先、2月には南部の街で宝石が、5月にはゴール(Galle)内陸部で金がみつかっています。我が家の太郎にも「ここ掘れワンワン・・」を期待したいところ・・。
** 以前厳しい農村部の生活 **
内戦が終わり3年以上が経ち、今、伸び盛りの国・スリランカ。特に商業都市コロンボ(Colombo)は足を運ぶたび、街の様子が変わり、目を見張るものがあります。
以前は外国人客がほとんどだったリゾート地ニゴンボ(Negombo)のホテルも、週末となると、高級ホテルほどコロンボからの客でにぎわっている状況が続いています。
しかし、農村部、特に農業に従事しているスリランカ人は、物価高が続いているにもかかわらず、それに見合うだけの収入が得られないと、スリランカ農協組合から苦情が出ています。最近の干ばつや洪水による賠償も、大統領の公約にもかかわらず、今だ受けていないとの報告も。
都市部と農村部の生活の格差は目に見えて広がる一方。いつなったら見られる農村部の人々の本物の笑顔?
** 南西海岸のクジラ・ツアー、大盛況 **
Sriekoが得意とするのが自然関係のツアーであり、中でもクジラ・ツアーは“スリランカのパイオニア”を自認しています。西海岸のシーズンは来年4月まで。
天候と、政府の法律や課税が、自然保護を名目にどんどん厳しくなるのが気になるところ・・。
青い海を雄大に泳ぐクジラ。オレンジに染まる日没の海岸。輝く瞳と真っ白な歯を見せて微笑みかけるスリランカの子供たち。さあ、スリランカにいらしてください!
www.sriekov2.loc も宜しくお願いします。
2012年11月20日
山倉 理恵子
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