Vol 05 – 停電もへっちゃら!超エコロジーの国スリランカ。
サンセットビーチとして名高いニゴンボの夕日
皆様
日本は暑い季節に入り、計画停電なるものは実行されているのでしょうか?
こちらスリランカの私の住んでいる所では、だいたい3~4日にいっぺん、1時間~2時間の確率で停電がおきます。
発展途上国に来ると、こうした問題は仕方がないと心得ているのですが、何しろ停電になるとエアコンはもちろん、扇風機さえ使えず、風のない日など、この1,2時間はけっこうつらいものがあり、「復旧はまだか、まだか・・」と、何度も時計に目が行きます。
夜間の停電ですと、懐中電灯のほのかな光を頼りに包丁を握り、夕食の支度・・といった事態にもなります。
加えて、水道の蛇口から出る水は、井戸水を電気のモーターでくみ上げ、タンクにためるというシステムなので、(いつ、ピタッと水が止まるのではないかと)いつもより水を大切に、かつハラハラ・ドキドキしながら料理をしたり、シャワーを浴びることになります。
まさに、エコロジーな生活!を地で行かざるおえない生活です。
スリーエコ・ホリデーズのオフィスのあるエリアになると、空港も近く、都会?!ゆえ、状況はよくなりますが、それでも、30分で回復すると思った停電が3時間も続き、結局仕事にならなかったり、断水になり、トイレも使えず、帰宅を余儀なくされたりと、問題が起こります。
ローカルの人たちはといえば、こうした状況に慣れているせいなのか、闇夜でもよく見えるうらやましい視力を持っているせいか、はたまた、もともと(経済的理由で)エコロジーな生活が身についているせいか、あまり、気にした様子もありません。
いえ、“人間は逆境に強い生き物”それが理由かもしれません。
逆境と言って思い浮かべるのが、スリランカでマイノリティー(少数派)である、イスラムの人たちや、ヒンズー教徒であるタミルの人たちのことです。
仏教徒が大多数のスリランカにあって、「結局、一緒にやっていけるのはイスラムのスリランカ人。彼らは計算も早いし、約束もけっこう守る・・」とは、スリランカに長いある日本人の弁。
この感想が正しいか否かは別として、彼らは宝石店やヘアサロンのオーナーなど、経済的にも裕福な人が多く、スリランカ経済のけっこうな牽引役のように見受けられます。国内外のモスリムの横のつながりが強いことが、彼らの何よりの力になっているのでしょう。
かつて、イスラム多数派の国・マレーシアに住んでいたことがありますが、国の優遇政策(たとえば、マイホームを中国系など他の民族より、安く買えるなど)により守られているせいか、あまりにのんびりしていたことを考えると、ここスリランカでは“少数派の頑張り”を感じます。
別の少数派、インドと深い関係のある、スリランカのタミルの人たちに関しては、私は最近まで少し間違った見方をしていたのではないかと、思い始めています。
続きは、来月号で!!
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** 大統領、食料品の値上がりに懸念を表明**
ラジャ・パクサ大統領は、度重なる主要食品価格の値上がりに歯止めをかけるため、委員会を招集し、迅速な対応を取る姿勢です。
特に、乳児用のミルク食品の価格検討、収穫が近い米の買い入れ価格等を中心に、話し合いがもたれるとのこと。
西側からは“独裁的”と非難されている大統領ですが、国内では内戦を終結させた・・と、絶大な支持を集める大統領。
きれいごとだけでは進められないのが政治。弱者のことを見捨てない政策をとるならば、スリーエコも陰ながら応援・・。
** スリランカ南部の象200匹の移動はなし **
スリランカ政府は、南部のエアポート建設に際しても、また、南部の町・ハンバントタ(Hambantoa)での2018年・国際的スポーツイベント(Common Wealth Game)の開催国になろうとも、そのために、象の移動はないとコメント。
メディアがリポートした、政府による200匹の象の移動計画を全く根拠のないものと、きっぱりと否定しました。
国内の開発が進む中で、スリランカの自然の魅力と重要さを国が常に意識していれば、スリランカは大きく成長する可能性も・・。
** スリランカ北部のGDB伸び率が最高値 **
30年にわたる内戦により、経済活動も停滞していたスリランカで高いGDP伸び率が見られると、中央銀行からの統計がでています。
特に、内戦中は、外国人を中心とした一般人の立ち入りが制限されていた北部で、2010年は22.9%と、前の年の12.1%からの大きな伸びです。
インドと関係の深い、スリランカ北部と東部。インドからの旅行者も飛躍的に増え、経済的交流が政府公認となった今、スリランカのさらなる伸びはまちがいなし?!
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
2011年7月15日
山倉 理恵子
« 前号 (Previous) | 次号 (Next) »