Vol.50 – Srieko News 50号記念!カクテル、モクテル談議
カクテル(Cocktail)ならぬモクテル(Mocktail)
皆様
日本はほとんどの地域でお花見のシーズンも終わり、次なる楽しみは4月末からのゴールデン・ウィークでしょうか?
スリランカは4月13日、14日がお正月にあたり、この1週間はお休みムード。
新政権発足後、予定されていた4月の選挙も(やはり!)延期となり、前政権の汚職にまつわる追及や中国によるコロンボ・ポート・シティ・プロジェクトの行方など、政治上の問題はほとんど解決がつかぬままの年の終わりとなりました。
しかし何ごとも、のんびりとしか物事が進まない国だし、前政権時代、物価高に喘いでいた一般庶民は、物の値段も下がる傾向が続き、比較的落ち着いた新年を迎えられそうな様子で、それが何よりです。
さて、正月といえば祝い酒。
酒で思い出しましたが、“カクテル”という言葉は誰もがご存知だと思います。
「洋酒ベースが多いから、酒は好きだがカクテルはどうも・・」という方でも、何度か楽しまれたことがあると思います。
では“モクテル”という言葉は耳にしたことはありますか?
スリランカのレストランのメニューを見ると、よく出てくるこの言葉。飲み物のページにあるので、最初は「スリランカのことだから、カクテルの印刷ミスか?」と疑っていた私。しかし、何度も見かける単語である以上、市民権を得ている単語に違いない。もしかして知らないのは私だけか?と、「あなた、知っている?」と夫に聞いてみたところ「そんな言葉あるのか?メニューに載っていることすら気づかなかった・・」との期待外れの答え。
毎晩晩酌を欠かさない夫が知らないとなると、カクテルとは異なり、アルコール絡みの言葉ではないのか?
悶々とした日々が続く中、稲妻のようにひらめきを得る瞬間がようやく訪れました。
それは“ハラル”のマークがあるレストランに入った時のことです。ハラルとはアルコールとポークの飲食が宗教上禁じられている、イスラム教の人々が安心して飲食できることを意味します。
このお店のメニューに、堂々!“モクテル”のページがあるではないですか。
一緒にいた夫に「ねえあなた、モクテルって、もしかしてノンアルコール・ドリンクのことなのじゃないかしら?それもカクテルの頭文字Cに対して、モクテルはM。これはクリスチャンに対して、ムスリム(Muslim:イスラムの英語読み)から由来しているのじゃない?」
「おお!いつもながら俺と違って鋭い推理。念のため、ウエイターに聞いてみよう」
答えは○。(注:モクテルMocktailは「Mock=偽物」から来ているという説もあります)
こういう話にはついつい力が入ってしまう私はさらに「それじゃ仏教の国、スリランカらしい飲み物はないのかしら?仏教徒の頭文字Bをとって、ボクテル!ってどう?」
「うんうん、感じが出ている。でもボクテルもアルコールを含んではいけないから、どんな飲み物が作れるかなあ・・。スリランカっぽいとなると・・」
「やっぱりココナッツ・ジュースがベースじゃない?もしくはココナッツからとれるキトゥル・ハニーが入っている・・。」
「それより、ボクテルの言葉のイメージからすると、青汁っぽい飲み物がマッチするんじゃないか?昔、ばあちゃんによく飲まされたっけ・・」
「確かに!デトックスの代表選手の飲み物として、トップに上がりそう・・。スリランカの伝統医学アーユルベーダのイメージにも合うわね・・」
皆様、この正体不明の飲み物にご興味にある方は、是非、スリランカに!そしてどこかしらのアーユルベーダ・リゾートのレストランのメニューに、この単語を見つけられた方は是非ともSRIEKOへご一報を!
追伸
今年の3月中旬から4月上旬に、ヤーラ国立公園でのサファリをした人はラッキーでしたね。何故かって!?連日、なかなか会えないヒョウが出現してくれたからです。
ある日は木の上で頭だけ....、ある日は岩の上で遠くから....。ある日は草むらの中から尻尾だけ....と皆さん双眼鏡片手に喚起を上げていたようです。
連日これほどまでに、ヒョウに会える年は、私達にも珍しく、お客様の喜びの声を聞く度に、私達も興奮したものです。
ヒョウは、孤独を好み、夜行性のためなかなか出会えないのが常!私達の経験では通常5回に一度....よい年で3回に一度程度会えれば「御の字」!!と思っていましたが、今年の3月は、例年より早く暑くなったのが原因でしょうか....!?
何れにしても、暑さを我慢してヤーラ国立公園を訪れた皆様への自然からの贈り物だったのでしょう。
2015年4月12日
山倉 理恵子
www.sriekov2.locも宜しくお願いします。
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