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スリーエコ・ニュース (Srieko News)

Vol 10 – なるほど!ザ、スリランカン気質 その1

September 30, 2011 at 11:30 am

大渋滞の元凶、追い越し車線を走るトラクター(コロンボ郊外)

皆様

 

暑さ寒さも彼岸まで、日本はしのぎやすい季節を迎えたのではないでしょうか。

物思う秋に向けて、今日は少し哲学的なお話をしようと思います。

タイトルは、ショーペンハウエル風に「教育と教養について」とでも題しておきましょう。

こちらスリランカはまだ内戦が続いていた頃から、西側では、最貧国の割には識字率の高い国として知られていました。教育熱がとても高く、裕福な家庭ではイギリスやオーストラリアなどの大学に子息を留学させ、経済的に苦しい層でも、かなり無理をして、子供を私立のよい学校に通わせたがります。

その上、日曜日を中心に仏教徒、キリスト教徒など、それぞれの宗教に合わせて“日曜学校”があり「スリランカの子供も大変だなあ・・」と、同情心さえ生まれます。

ところが、(イギリスの植民地だったことで)英国紳士流で国が動いていると思われがちですが、マナーの悪さにおいては「世界でトップクラスではないか」と思えるほどです。羅列したら、この紙面では足りなくなってしまうことでしょう。

一例をあげれば、ポイ捨ては当たり前。時間のルーズさにかけては天下一品。すっぽかしも平気、遅れてきても言い訳ばかり。その上、相手を待たせるのは平気でも、自分が待つのは絶対に嫌!

車にいたっては“自殺行為”としか思えない運転マナー。「スリランカはイギリスから導入した運転免許システムで、世界的にもステイタスがあると聞いていたのに・・。無免許か、もぐりで免許を取ったとしか思えない・・」とは、車を運転するたびに「バカヤロー!!」を連発している夫の弁。

マナーばかりでなく「宗教心が強く、心優しい」と言われているスリランカ人の、外国人投資家を巻き込んでの詐欺事件が後を絶ちません。

時たま、暗い気持ちになって、夫と私が話すのは「結局、自分さえよければいいのだ。まったく日曜学校では何を教えているのだろう、教育レベルの高い人たちなのに、なぜ?」という怒りのこもった疑問でした。

スリランカに長い日本の方々とお話しする機会があるときに、この内容をぶつけるのですが、スリランカ人に対しての批判的な話が返ってくるだけで、質問に対する納得のいく答えに辿りついたことはありませんでした。

それが先日、日本に帰化されたスリランカ人のA氏とお目にかかった時、私の心のもやもやが少し晴れた気分でした。

「スリランカの人々は教育レベルが高くても、残念ながら教養がないのです。教育と教養は別物。あなたが感じる怒りと疑問は、そこから生じているものです・・」と、A氏はおっしゃいました。

さらに「日曜学校で道徳を教えても、たとえば家に帰って親がポイ捨てをしている以上、よくならないのです。子供は親の真似をします。」と、続けられました。

でも、この国では親の世代も(多くは貧しい家庭ながらも)それなりの教育を受けてきている人たち。どうして“悪の連鎖”は続くのか?私の哲学的思考は、結論には至りません。

 

続きは次号で。

 


もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース

 

** 新種のサルがお目見え **

 

ユネスコ世界遺産に登録されているシンハラジャ森林保護区で、新種の白いサルがみつかりました。

研究者グループは、森林保護区とその周辺で26のサルの軍団を観察、その結果、14のグループの中に30の白い種が見つかったと発表しました。

このサルは、保護区で多くみられる黒いサルの色素欠乏型ではないとしています。

関係者の間で、スリランカの亜種として定義づけるためのDNAテストと、正確な生態地図が早期に求められています。

  

** 国の発展か、それとも保護か? スリランカのユネスコ遺産 **

 

ユネスコは、世界遺産に指定されているシンハラジャ森林保護区(Sinharaja rain forest)に及ぶ道路建設に対して、早急に報告書をまとめるよう、スリランカ政府に要請しました。

この地域の道路建設のため、保護区内も3キロにわたり道を通す必要があり、すでに300人のスタッフがジャングルに入り、伐採行為を行ったとのこと。

ユネスコは、これによる動植物への危害を懸念しています。

東西21キロ、南北7キロに広がるシンハラジャ保護区は、スリランカの固有種が多く生息する”自然界の宝の森“で知られています。

国の発展か、自然の保護か、スリランカ政府も頭の痛いところです。

  

** スリランカ第二の空港、完成に向けて**

 

スリランカ南部の街・ハンバントタ(Hambantota)に建設中の第二空港に関連し、四つ星ホテルの建設も着工したと発表がありました。

200の部屋数があるこのホテルは、環境を意識した“エコ・フレンドリー・パラダイス”をコンセプトに、スイミングプールやジムはもちろん、テニスコートやスカッシュ、500人収容可能なバンケットルームなども備えているとのこと。

ビジネス客、旅行客ばかりでなく、クリケットを始めとするスポーツイベントのニーズを考えているとのことです。

空港オープンは来年2012年後半とのことですが、予定通り進むかが問題・・。

 

 次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!

www.sriekov2.locも宜しくお願いします。

                                2011929

山倉 理恵子

                

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