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Vol.117 – 続編 肥料でも中国戦狼外交・・結果 

  【前号のあらすじ】 スリランカ政府は2021年4月29日、化学肥料とその他農薬の輸入禁止を決定し、現在も農民の反対意見を取り入れず完全有機農業改革を強行していますが問題続出・・遂に悪徳業者まで出てくる始末・・テレビ・新聞など大手メディアが連日報道して大問題となっています・・更にスリランカ農業省の公開入札により、緊急に必要とされる有機肥料の供給元として選ばれた中国、青島海員生物技術集団有限公司(以下、海員社)は、提出した肥料サンプル内にエルビニア菌を含む有害な細菌が含まれていると、スリランカ国家植物検疫局(NPQS)より指摘され、これに対して在スリランカ中国大使館が反発しています・・並行して、スリランカ政府は急遽インドから肥料輸入を始めています。   *戦狼外交で脅されるスリランカ   ●出た~!!中国戦狼外交 スリランカ国内で中国政府のやりたい放題が止まらない! 前回号でも述べましたが、在スリランカ中国大使館は、一業者の輸入許可の話に首を突っ込んできて、スリランカ行政府の決定事項を曲げようとしています。 それも業者は、品質確認及び承認前の9月末に中国から船便にて出荷、肥料を積んだ貨物船は既にスリランカ近海で入港待ちというのですから驚き・・スリランカ政府は「絶対にスリランカには寄港させない」、「支払いはしない」と関係各省庁及び関係銀行へ指令を出していますが・・中国大使館の圧力は想定外に強いらしく、政府は品質の再検査を行う事を約束させられたようです。 更に中国の報復でしょうか、肥料のL/Cの支払いがされていないとし、対象のスリランカ市中銀行People’s Bank(ピーポーズバンク)をブラックリストに入れ、取引停止をにおわせ、スリランカ政府へ強烈な圧力をかけてきました・・このL/Cの支払差し止めを関係部署へ指示したのは、スリランカの裁判所であり市中銀行の意志ではない事は、中国政府も良く分かっているはずなのに・・この見え見えな対抗処置・・   *中国贔屓のマヒンダ・ラジャパクサ首相も珍しく反発 *もちろん農業相も入港拒否 自分達に非があっても、難癖をつけて外交問題まで発展させ相手を跪かせるやり方は、近年世界中でよく見る中国の戦狼外交、覇権主義そのものと言えるでしょう・・元々供給側の中国企業が契約通りの「普通の肥料」を輸出していれば何も問題のない話なのに、なぜ一企業間の問題に大使館がしゃしゃり出てくるのか?なぜこんな民間案件を外交案件にしたがるのか?・・「無理を通せば、道理が立たず」というように、「まがい物」を送り込んできて、金を払えとは、ならず者のやる事・・それも国家が率先してやっていますから質が悪すぎます! もしスリランカ政府が、こんな理不尽な中国の難癖に屈する事であれば、今後スリランカの中国化が本当に心配になってきます・・そういう意味では、今回の件は今後の対中国政策に重要な局面だと思っています・・スリランカ政府、スリランカ国民は目を覚ましてほしい・・どんな理由かあろうと、跪いて中国の言いなりになっている政府や国民ではダメ!、「ダメなものはダメだ」とはっきり言い、誇り高きスリランカ国民の尊厳を示してほしいと思うのは私だけではないと思います。 頑張ろうよスリランカ!   追伸:11月12日 問題の中国製肥料は、スリランカ政府関係省庁の2回目の検査でも、有害物質が検出され、中国企業、中国大使館にその旨が通達され、輸入許可が下りていない。 一方、問題の肥料を製造している中国企業は、独自に自称「第三者機関」Schutter Global Inspection and Survey Companyの検査結果として、有害物質の無いクリーンな肥料であるという報告書を、スリランカのメディアにリリース、併せてUS$8百万の支払をスリランカ政府に求めている・・ また、在スリランカ中国大使館はスリランカ農業省と打ち合わせをしたが、同省は肥料の輸入は許可できないと伝えている。 *一部ニュースでは、問題の肥料を積んでいる船は、船名を変えハンバントタ港(債務の罠で中国に99年租借した港)に既に入港しているという報道もある、もしこれが本当なら国民を欺く大問題に発展してもおかしくない案件だ。 *また、11月14日のTVニュースでは、中国大使館員が僧侶を訪ね「スリランカは民間問題を外交問題にしている」と告げ口している映像が流れていたが、事の始めから中国大使館が首を突っ込み、スリランカの行政機関が出した民間問題へ、圧力をかけながら外交問題にしたのは中国側だ!南シナ海の問題もそうだが、自分達のやる事を正当化して、経済力をバックに他国へ自分達の論理を押し付けるのは、まともな国のやる事ではない・・治外法権を振り回す割に逆の立場になるとこの有様・・恥を知れと言いたい。   追伸:2022年1月8日 中国外相、王毅氏はスリランカ中国国交樹立65周年を記念して、本日1月8日にスリランカへ訪問、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領および兄のマヒンダ・ラジャパクサ首相と会談する予定である。 スリランカは、王外相が2日間の公式訪問のため土曜日に到着するのを前に、北京との軋んだ関係を修復しようと、1月3日に政府と中国企業が “和解 “に達したと発表し、高裁は命令を取り消した。また1月7日には問題の肥料代金690万米ドルの支払を行ったようだ。・・戦狼外交に屈し、さぞ国民は悔しい事だろう・・ 外貨準備が急速に枯渇し、史上最悪の金融危機に直面している。12月末の外貨準備高はわずか31億ドルだった。今年は、国債の償還のために約45億ドルを支払うと予想されている・・品質不良の肥料にお金を使っている暇はないと思うのだが・・   【参考資料】 中国、スリランカPeople’s Bankをブラックリスト 10月29日Daily Mirror 不良認定された中国製有機肥料の再検査に合意 スリランカ政府 10月27日Daily Mirror 中国の肥料紛争 スリランカの国立植物検疫所 10月26日Daily Mirror   2021年11月1日 山倉義典   🐵Sriekoニュースレター・アーカイブ   安全に旅してこそ楽しいご旅行 by Srieko

10月22日 授業を再開も・・先生と生徒が来ない!?🐶

子供達、ズームとかで自宅学習をしながらよく頑張ったワン!🐶 一番大切な年頃に家に閉じ込められて、学校で友達に会えない期間が一年以上、本当にかわいそうだと思っていたわ・・これから勉強も遊びも頑張ってね・・本当におめでとう💗・・・と祝いたいのもつかの間・・

Vol.117-後編 問題続出・・スリランカ完全有機農業革命!

  【前号のあらすじ】 スリランカ政府は2021年4月29日、化学肥料とその他農薬の輸入禁止を決定し、現在も農民の反対意見を取り入れず完全有機農業改革を強行していますが問題続出・・遂に悪徳業者まで出てくる始末・・テレビ・新聞など大手メディアが連日報道して大問題となっています。   ●有機肥料輸入に中国の圧力 更にここ直近のニュースでは、またもや中国が有機肥料輸入にあたってスリランカ政府へ圧力をかけているようです。 現地紙の報道によれば、スリランカ農業省の公開入札により、緊急に必要とされる有機肥料の供給元として選ばれた青島海員生物技術集団有限公司(以下、海員社)は、提出した肥料サンプル内にエルビニア菌を含む有害な細菌が含まれていると、スリランカ国家植物検疫局(NPQS)より指摘されています。 これを受け、在スリランカ中国大使館は、中国企業とスリランカ当局の双方が、この問題の迅速な解決に向けて、科学と事実を尊重する原則、契約の精神に基づいて協力し、中国・スリランカの相互利益のために、誠意をもって対話を通じ、相違点に対処すべきであると述べています。 また大使館は声明の中で、供給元である海員社に対し問題を調査したところ、当該企業への報道内容が事実に真っ向から反するものであると述べています。 【参考】在スリランカ中国大使館の声明 1.  青島海員生物技術集団有限公司(以下、海員社)は、新型の海藻有機肥料の生産に特化したハイテク企業で、2000年に設立され、登録資本金は1億3200万元(約41億LKR)である。 EUECOCERT有機認証、OMRI認証、REACH認証、オーストラリア有機入力認証などに合格した製品は、欧米を含む世界50以上の国と地域に輸出されており、アメリカとオーストラリアには海外支社を設立している。 2.  海員社は、スリランカ農業省の公開入札により、緊急に必要とされる有機肥料の供給者として選ばれた。 3.  海員社は、署名された契約に厳密に従った義務を負っている。同社の生産工程では、有機肥料は600℃で殺菌されなければならず、すべての有害な微生物は高温で死滅する。これは、入札文書、契約書、信用状、および広く受け入れられている有機肥料の国際基準で要求されている基準に沿ったもだ。 4.  しかし、契約履行の過程で、スリランカ国家植物検疫局(NPQS)は、受け取ったサンプルにエルビニア菌を含む有害な細菌が含まれていると、わずか3日間の検査・分析で主張し、これが上記の報道につながっている。国際植物防疫条約では、エルビニア菌の検出には最低でも6日間を要するとされている。NPQSの早急な結論は、科学的根拠に欠けており、このように、NPQS報告書に基づいて当局が海員社の有機肥料を拒絶したことは、疑問であるばかりでなく、同社に大きな経済的損失をもたらしている。 5.  従って、大使館は、スリランカ側と中国企業の関係者が、この問題を迅速に解決するために、科学と事実を尊重する原則と、契約の精神に基づいて調整し、中国とスリランカの協力と相互利益のために、誠意を持って対話を通じて相違点に対処することができることを期待する。   何時もの事ですが、中国側のこの慇懃無礼で強権的な態度は不愉快の何物でもありません。 なぜ一企業の民間案件に、大使館がしゃしゃり出てくるのか。 こうした問題は、スリランカ担当省庁の裁量のはず。 こんな案件にすら中国大使館が幅を利かそうとしているですから、新聞で報道されていない、似たような案件がかなり多いのだろう・・と、中国からの借金が多く、中国に対し小さくなっていなければならないとはいえ、何だかスリランカ政府に同情したくなりました。 債務の罠⇒経済植民地といえるかもしれませんね。 【参考資料】 中国企業は有機肥料に含まれる有害細菌の話を否定 10月9日Daily Mirror   ●紆余曲折!中国企業の肥料購入取りやめ、インド企業から緊急輸入 今朝10月20日未明、ナノ技術を使った液体窒素肥料第一陣(10万リットル:45トン)がインドからコロンボ国際空港に到着しました。 スリランカ政府は、米、トウモロコシ、紅茶、果物、野菜用として、合計5百万リットルのナノ窒素肥料輸入を計画しており既に3百10万リットルを発注済み、今週中に50万リットルを輸入する予定です。 この肥料は、マハ―シーズン(モンスーンの切り替わりのシーズンで雨が多い)の農業活動に使われ、アンパラ、バティカロア、トリンコマリー各県の農協を通じて、稲苗栽培を開始している農家に提供されることになっています。 またこのナノ窒素肥料は、インドのIFFCO(Indian Farmers’ Fertiliser Cooperative Limited)が製造し、重金属が含まれておらず、ナノ技術により窒素は植物の葉から90%吸収されます(窒素は通常、根より吸収される)ので、残留物が少ないのが特徴。   ところで、このナノ窒素肥料は、有機肥料と言えるのでしょうか?・・ナノ技術を使って、植物の葉からも窒素を吸収することが出来るようになっているため、使用する肥料の量も少なくて済むようですが、色々調べてみるとどうも化学肥料のようです・・つまり作物に必要な栄養をピンポイントで与え一時的に改善効果を出す肥料ということです。 有機肥料にて土壌改良をしながら、農作物を継続的に改善していくには、十分な時間と労力がかかるものです・・この半年間の失政で政府は、どれだけ有機農業について学ぶことが出来たのか!?はなはだ疑問ですが、少なくとも今回のナノ窒素肥料の輸入を見る限り、有機農業への完全切り替えには時間がかかると、理解したのではないかと思います。 また、一部化学肥料の緊急輸入をしましたが、なし崩し的に他の化学肥料の輸入検討を進めていない事からも、今回は「今直ぐは無理でも、最小限の化学肥料を併用しながら有機農業化を浸透させて、ゆくゆくは完全有機農業へ」という政府の意気込みが伝わって来ます・・ 安全で十分な食生活をスリランカ国民が享受できるよう、ゆっくりでも一歩一歩有機農業に近付けるよう期待したいと思っています。😊 追伸:農業大臣はこのナノ窒素肥料の事を「特殊な肥料で、ある人は有機肥料と呼び、別の人は化学肥料と呼んでいる」と言っています。・・明らかに化学肥料なのにね(笑) 【参考資料】 インドから、液体窒素肥料第一陣が到着 10月20日Daily Mirror 承認された化学肥料、除草剤などが輸入許可 10月19日Colombopage インド、ナノ窒素肥料を緊急供給 10月18日News1st スリランカ、100%有機農業計画を中断 紅茶生産への打撃受け 10月19日AFP時事通信   Vol.117

10月18日 問題続出・・スリランカ完全有機農業革命!

さて例年ですと今月は農作物の収穫期・・お百姓さんの顔もほころぶ季節ですが、今年はどうも様子が違います・・その原因は肥料・・今回はその経緯にググッと迫りたいと思います。・・

Vol.117-前編 問題続出・・スリランカ完全有機農業革命!

  みなさん今日は   スリランカは今年5月から続いていた危険な状況を脱し、新規感染者はかなり落ち着いてきました。 10月1日にロックダウンが解除され、経済も本格的に動きつつあり、国内のワクチン接種率も先進諸国並みに進んでいる事から、状況は今後益々良くなっていくと思われます。 また、10月より、ワクチン接種完了者(2回目接種後2週間以上経っている方)は、到着後のPCR検査、隔離などが免除となっており、空港到着後の手続きも普段通りとなっていますので、煩わしさなくご旅行をお楽しみ頂けるのではと思います。。 年末年始は一年で一番良い季節を迎えますので、ご旅行先としてぜひお勧めです。 さて例年ですと今月は農作物の収穫期・・お百姓さんの顔もほころぶ季節ですが、今年はどうも様子が違います・・その原因は肥料・・今回はその経緯にググッと迫りたいと思います。   ●化学肥料から有機肥料へ スリランカ政府は2021年4月29日、化学肥料とその他農薬の輸入禁止を決定し、現在も農民の反対意見を取り入れず完全有機農業改革を強行しています。 今回の輸入禁止も他政策同様に、ほぼ即日実施・・有機農法への移行期間が十分与えられないまま農業従事者は、急激な肥料不足と有機農法に不慣れな事によって起こる不作に直面し大混乱となっており、連日テレビ・新聞などで大きく報道されています。   特にコメ、紅茶、ゴムなどスリランカの主要農業を担う生産者の9割は、今まで化学肥料を使っており、いきなり今日から有機肥料を使いなさいと言われても、有機肥料を使った生産ノウハウもない中、生産量が激減するのではないかと途方に暮れています。 9月の時事通信サイトの記事でも紅茶農園主の話が出ていましたが、化学肥料の輸入禁止により「紅茶産業界は大混乱に瀕している」とし、政府が方針を変えない限り、紅茶の年間生産量は約3億キロから半減する恐れがありそうです。 紅茶はスリランカの主要輸出品目の一つで、300万人が従事し輸出収入の約一割を占め年間12億5千万USドル以上をもたらしています。 同農園主は、有機農業革命を主導する大統領が起用した46人の専門家の一人でしたが、8月、大統領と意見が対立・・大統領肝煎の「グリーンな社会経済」を推進する作業部会から外されました。 セイロン紅茶の危機? スリランカ有機革命の波紋(9月13日jiji.comニュース) 武漢ウイルスの影響で、昨年はGDP成長率▲3%と低迷するスリランカ経済において、輸出主要産業である紅茶、ゴム、香辛料などの生産に大きな影響が出るという事は、外貨不足によるルピー安の進むスリランカにとっては致命的です。 政府発表では、化学肥料から有機肥料に変える事で年間4億USドルの節約になるようですが、もし同農園主の言う通り紅茶の生産量が半減し、品質も低下したら、紅茶の年間輸出額は半減(約7億USドル減)どころで済まないでしょう・・   元スリランカ中央銀行副総裁で経済アナリストのW.A.ウィジェワルダナ氏は有機プロジェクトを「社会的にも政治的にも経済的にも、想像を絶するほどのコストがかかる夢」、「外貨が不足すれば日に日にスリランカの食糧の安全は悪化する」と揶揄しています・・ それでも猶予なく強硬に有機革命を推し進めようとする現政権は、何を夢見ているのでしょうか・・。 確かに有機農法は、西側も推薦するこれからの時代の農業のあり方だと思います。 ただ、このような経済の危機的状況下で今、この時期にやらなければいけないのでしょうか。もしくはほかに理由があるのでしょうか。これでは、あまりの強引さに一般市民として政府に対する疑いが怒りに変わるというものです。 実際、農業従事者の間で、政府の方針に反対し頻繁にストライキが起きています。 最近の国連サミットで大統領は、有機農業への取り組みで「スリランカ国民へより良い食料安全と栄養補給」を確保できると発言・・更に参加各国へ「世界の食料システムを継続するために大胆な施策が必要」と述べ、スリランカの後に続くよう呼び掛けた!?とか。 確かに長期的に見れば正しい事を述べてると思います。しかし・・何故今なのか。なぜ移行期間が無いのか。なぜ国民の屍を築いてまで強行するのか・・。 これを“悪政”のように思うのは、私だけではないはずです。   ●どさくさに紛れて・・ 一方有機肥料の輸入でも問題業者が多発しているようで、農産物育成に有害な細菌が肥料の中に入っている事による、食料の安全への疑念や土壌汚染などが挙げられています。 *エルウィナ菌による野菜のの軟腐病   ペラデニヤ大学農学部の土壌科学の上級講師W.ダンデニヤ(Warsui Dandeniuya)氏は、海藻から作られたと称する肥料の輸入について、疑問を呈しています。 これらの肥料を輸入している関係当局は「海藻から作られたものだ」と言っていますが、有機肥料は、窒素濃度が10〜15%と言われており、海藻だけを原料とした肥料には、普通これほど多く窒素は含まれてない事、また「エルウィナ菌」や「大腸菌群」は高い塩分の海水中では生存せず、土壌環境や汚染された淡水によく見られる事から、この主張が真実とはかけ離れていることを示していると述べています。 どさくさに紛れ無茶苦茶な事をする問題業者が一番悪いのですが、この国の検疫管理体制にも問題があるように見受けられます。 検疫システムが正常に機能していれば、水際で防ぐことが出来たわけですし、このような有害な細菌を含む肥料も出回る事が無かったのではないか。 すでにその肥料を使用した土壌は汚染されてしまった考えると、非常に残念に感じます。 【参考資料】 輸入肥料は食の安全の脅威となるかもしれない。 9月23日Daily Mirror   Vol.117 – 後編 ●有機肥料輸入に中国の圧力・・につづく👉 2021年10月16日 山倉義典   🐵Sriekoニュースレター・アーカイブ   安全に旅してこそ楽しいご旅行 by Srieko

10月11日 激いインフレ・・🐶フードが心配だワン!

毎年10月11月はスリランカの国家予算策定の季節、毎年この季節になると与党と野党が喧々諤々にやり合うわけですが、今年は武漢ウイルスでガタガタになったスリランカ経済を、圧倒的な議席を持つ現政府がどの様に立て直すか期待が集まっています・・しかし政府はのっけから物価上昇という「国民の傷口に塩を塗る」ような政策を実施し、一般市民はお先真っ暗な状況となってますワン🐶・・

10月8日 9月の観光客、今年最高を記録!?👨

スリランカ政府観光局は、9月のスリランカへの観光客が、8月の2倍以上となり一万三千人以上の観光客が入国したと発表しました。一か月で一万人以上の観光客を迎えたのは、昨年来武漢ウイル発生後初めての事です。・・

10月5日 Inviting another wave…!納得だワン🐶

写真はロックダウンが終わって数日しか経っていないコロンボのマーケット・・「Inviting another wave…」のタイトルそのまんまだワン😊・・これじゃーね~次がまた直ぐ来そうだワンワン🐶

10月2日 マクロ経済と金融システム安定@スリランカ👨

先月に任命された、CBSLスリランカ中央銀行Ajith Nivard Cabraal(アジット・N・カブラル)総裁は、昨日10月1日「マクロ経済と金融システムの安定に向けた6か月ロードマップ」を発表しました。
【概要】・・・

Vol.116 – 日本の国民食「カレーライス」が出来るまで

  皆さんこんにちは   日米豪印のクワッド首脳会談が先週行われました。日米豪は結束硬そうですが、アジア系のおおらかさと中東系の過激さの共存するインドは一筋縄では・・お隣のスリランカに住んでいる自分としては、政治、経済共にかなり癖のある国に感じます。ただし敵の敵は味方という事で、今後の進め方次第では、某国に対して強い包囲網が作られるかもしれません。期待したいところです。 ところで、インド・スリランカと言えばカレーの本家本元・・今回はカレーに関するお話です。   ラーメンと並び国民食と言われる日本の「カレーライス」・・玉ねぎ・人参・ジャガイモなど、カレー粉でクリーミーに煮込んだルーを、熱々のご飯にたっぷりかけて頂くと美味しいですよね。 一方、スリランカ風のカレーは、激辛カレー味のおかずを何種類もご飯に乗せ、混ぜ合わせながら頂く「ライス&カレー」と呼ばれていて、見た目も食感も違いますが、香辛料の鋭く効いたエスニック調「ライス&カレー」も、負けず劣らず病みつきになる美味しさです。   スリランカに住み始めた当初は、わざわざ日本からハウスバーモントカレーを持ち込み、「ランカのカレーはいまいち!」などと分かった事を言いながら、せっせと日本のカレーを作っていた自分も時が経ち、今では同じ店、同じメニューでもその都度味の変わる、結構いい加減なスリランカの「ライス&カレー」の虜になっています・・   とはいえ、スパイスと塩味たっぷりのカレーばかり頂いていると、たまには、日本のやさしい「バーモントカレー甘口」などを食べたくなるもの・・なんとか日本への買い出しに出かけたいのですが、この制約の多い世の中では、ままなりません・・そこで妻が考えてくれたのが、贔屓にしているカレー屋さんからお魚を煮こんだ激辛スープカレーを買ってきて、玉ねぎ・人参・ジャガイモ・トマトなどを炒め、そのスープカレーに追加のカレー粉とたっぷりの蜂蜜を入れて煮込む方法・・これが大当たり!   すこしトマトの酸味が加わり、自分好みの「バーモントカレー甘口級」の、日本庶民の代表格的な和風カレーに早変わり・・「な~んだそんな事」と思うかもしれませんが、これは自分にとって「コロンブスの卵級」の発見なのでした・・ まあ、よくよく考えれば、カレーの発祥地はインド、スリランカなどの南アジアで、日本のハウスやS&Bなどの食品メーカーは、この地域からカレー粉を輸入していると思えば納得な話・・そんなことを考えながら日本のカレーライスは、どの様に出来上がったのか・・興味があったので少し調べてみました。   1.ポルトガルがカレーをヨーロッパに 歴史書では、大航海時代の幕開けで、15世紀末1498年ポルトガル人のバスコ・ダ・ガマはインド航路(喜望峰周り)を発見、その後16世紀頭には、ゴア(インド1510年)、セイロン島(スリランカ1518年)、マラッカ(マレーシア1511年)を占領したポルトガルは、ジャワ・ボルネオなどの香辛料交易に関わり、また明との交易を開始し東アジアからヨーロッパに至る交易ルートを開拓、16世紀前半には首都リスボン港は東方貿易の荷揚げ港として繁栄したとあります・・また1543年には日本の種子島に鉄砲を伝えています。   この時代のポルトガル人のインド総督の侍医が書いた1563年「インド薬草、薬物対話集」という文献の中で「彼らは鶏肉や獣肉を入れたカリール(Caril)と呼ばれる料理を作る」と紹介されています。 またオランダでは1595年に「東方案内記」という文献が出版され、その中で「魚はスープで煮込み、米飯にかけて食べる。この煮込汁をカリール(caril)という。やや酸味があって、なかなかの美味、カリール料理はインド人の常食である。米飯はわれわれのパンに当たる。」と紹介されています。   16世紀・17世紀は航海に危険を伴い、香辛料がまだまだ高価だったことから、大航海時代を迎えているヨーロッパといえども、カレーはまだまだ庶民の料理ではなかったようです・・その当時日本は戦国時代、鉄砲と一緒にカレーも伝わって来たかどうか分かりませんが、新しもの好きの信長、秀吉だったら興味を示したかもしれません・・鎖国をした家康は多分、体を考え食べなかったんでしょうね😊   2.大英帝国の台頭でカレーは世界に広がる。 18世紀になりますとポルトガル、オランダに代わり大英帝国が台頭してきます。更に18世紀後半に起こった産業革命により、世界覇権は大英帝国へ移ります。 私の住んだ国がタイ以外は大英帝国の植民地(南アフリカ、スリランカ・シンガポール・マレーシア・香港)だったことからも、当時の大英帝国の栄華をうかがえますね。 世界の覇者として君臨する大英帝国は、国内においても産業革命による「大衆消費社会」を迎えます。そしてカレーは、時代の流れに乗って市民の食卓へと浸透していきます。   大英帝国の料理の本に始めてカレーが登場するのは1747年・・この料理本「The Art of Cookery Made Plain and Easy」では、「ペパー30粒、米大さじ1、コリアンダー適宜を炒ってからすりつぶして、肉にまぶし、水を加えて煮る」というスープやシチュー風のレシピが紹介されていて、タイトルは「To make a Currey the India way」となっています。     更に、東インド会社の駐在員であったウォーレン・ヘースティングズさんが、常々頂いていたインド料理で使われていた本場秘伝の混合スパイスと米を持ち帰ったのが1772年、その後大英帝国内ではカレーの人気が高まったわけですが、どうも毎回同じ味が出せないというシェフの不満を受け、いろいろな所で研究と試行錯誤がされたのでしょう・・遂に19世紀初めイギリス人の口に合った「C&Bカレーパウダー」なるインスタント物が商品開発され、販売が始まったのだそうです・・誰でも簡単に同じ味が出せる、当時は魔法の様な粉末だったのでしょう。 既にインド、セイロン(スリランカ)などの南アジアは、絶頂期を迎えた大英帝国の植民地でしたので、英国製「C&Bカレーパウダー」が南アジアの国々へ大量に逆流入した事は想像に難くありません・・そういう視点からすると、ひょっとしたら現代のインドやスリランカで頂いている「ライス&カレー」は、英国製「C&Bカレーパウダー」の味への影響が多分にあるのかもしれないと思うと、複雑な気持ちにもなります・・😊   3.カレーは大英帝国から日本へ 大英帝国が「C&Bカレーパウダー」を最初に発明したと述べましたが、日本にカレーが伝わったのは鎖国の終わりを告げようとしていた、幕末から維新の時期と言われています。 欧米列強の押し寄せる幕末の混乱期、政府のエリートたちは海外と交流を始め、競うように欧米諸国へ出ていきます。 この時代になって初めて一万円札でお世話になっている福沢諭吉先生が、「華英通語」という本で西洋料理としてカレーを紹介しています。   また、当時ヨーロッパに渡航する手段は船・・南航路を取りインド洋を通っていくわけですが、東西の中継地点としてスリランカのコロンボに立ち寄って、岩倉具視・大久保利通・木戸孝允・伊藤博文ら岩倉使節団、時を置いて夏目漱石、森鴎外などの著名な人々がスリランカのカレー料理を堪能したようです。 外国で目にする初めてのカレー料理・・政府のエリートたちは、頂いて何を感じたんででしょうね・・癖の強そうな人たちですから、かなり興味がありますね・・まあ『カレーだけに「辛れ~」』と下手な駄洒落を言った客人がまず一人はいたのでは・・とその光景を思浮かべながらニヤニヤしてしまいますが・・

9月30日 外出禁止令解除・次々と規制緩和@スリランカ👨

10月1日の外出禁止令解除が決まり、スリランカは次々と規制緩和を始めました。
昨日(9月29日)スリランカ政府は、昨今の武漢ウイルス新規感染者、死者共に減少傾向が続いている事を受け、外出禁止令を10月1日(金)午前4時で解除する旨を発表しました。
これに伴い、既に開始されている入国規制の緩和(期限付き9月29日0時~10月31日24時まで)と並行して、国内の衛生ガイドライン規制も徐々に緩和される予定です。・・・

9月26日 ウイルス感染者数に見る仮説だワン🐶

このデータからからわかる事は、南アジアのスリランカを含むアジア型グループ、米英型グループ、仏独型グループの三つのクループに分けられると言えそうだワン🐶
国土の大きさも、気候も、衛生状況も、ワクチン接種状況もそれぞれ違う国でなぜ同じような傾向やカーブが生まれるのでしょうかね?・・

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