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スリーエコ・ニュース (Srieko News)

Vol 02 – お釈迦様誕生2600年!スリランカでベサックデーを祝いました。

July 6, 2011 at 5:06 am

皆様

 

日本では、4月、5月のゴールデンウィークがいつのことだったかと思えるほど、慌ただしい毎日が続いているのではないでしょうか?

次なる望み?はお盆休みですが、むし暑い日本の夏、今年は節電や計画停電も加わりそうで、どう猛暑を乗り切るか、頭を悩ますことばかりかもしれませんね。

人は悩む→人間の心が病んでいるから→それは心の汚れ→「煩悩」である

と、定義しているのが仏教です。

こちらスリランカでは、その仏教のお休み・ポヤ・デー(満月日)が17日にありましたが、今年は、お釈迦様が悟りを開いて2600年を記念する特別な年のベサックデー(5月の満月)で、18日も休日となり、5月14日から21日までの1週間はお祭りムードでした。

5月も2週目から、路上のあちらこちらで提灯(日本のものとは違い、クラゲの形をしている)が売られ、家々の軒先に飾られ、政府関係の建物や道路のあちこちには、加えて仏教の旗が飾られました。

さらに夜になると、いたるところがライトニングされ、夜8時を過ぎると、地域ごとに施しの食事がもてなさるので(昼間はジュースと菓子)、それを目当ての人の長い列ができま

した。

この期間中、お酒はもちろん、肉の販売や肉工場も営業停止です。

本来は“一時的な”ベジタリアン(菜食主義者)になって、心静かに仏教の祭日を過ごすべきでしょうが、ここは南国、それに多宗教の国。

懐がさみしい人たちが多い割には、酒屋がまだ開いている休みの直前に、空き瓶をぶら下げ、アラック(ココナッツでできた酒で強い)を駆け込みで買いに走る人が多いのです。(夫もその一人ですが、スリランカ人の殺気で弾き飛ばされそうになったことがあるとか)

その上、どういう許可をもらっているのか、ポヤ・デーでも酒を出すホテル、さらにさらに、コカコーラのびんに!アラックやウイスキーを入れて客にだすレストランなど、周りに気を遣いながら、ビジネスにしろ、プライベイトな生活にしろ、けっこう独自の路線を走っているところは、とてもアジア的といいましょうか。

そうそう、スリランカの人たちも日本人のように「イエス・ノー」をはっきり言うのを好まないので、そうした西洋人にはとうてい理解しがたい感覚は、“アジア的”というより、両国に、共通した仏教的な教えや考えが底辺に流れているからかもしれません。

内戦が終わり、人々の暮らしも徐々に豊かになっていく過程で、スリランカでは宗教心も以前より失われてきているとの声も耳にしますが、宗教(大多数である仏教に限らず、キリスト教やイスラム教など)に根差した生活観やスタイルは変わらないもの、いえ、変わりようがないといえましょう。

そんな彼らをみていると、人それぞれ“ささやかな幸せ”さえ感じることができれば、もしかして「煩悩」ともうまく向き合えるのではないのか、と思えてきます。

 

 

もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース

 

** スリランカ最大の石窟寺院が危機に・・ **

 

紀元前1世紀に建てられたといわれる、ダンブッラ(Dambulla)にあるスリランカ最大の石窟寺院。ユネスコにも登録されているこの寺院の、極彩色の壁画が悪化の一途を辿っているとのリポートがありました。

石窟内の壁や天井に180平米にもわたって描かれている有名な仏教遺産ですが、10年にわたる管理の悪さから、かなり損傷がひどくなってきているとのこと。

以前は、国の考古学省の管轄だったのが、その後は国の文化ファンドに移行しており、その責任を両組織がなすりあい。

そのうち見事に修復されると期待するより、さらにひどくなる前に一度は訪れておいた方が得策??

 

** 世界で初めて国際・仏教博物館がキャンデー(Kandy)にオープン **

 

仏教国17の国々の協力で建てられたもので、5月20日、スリランカのプレジデント・ラジャパクサ氏により、開館式典が行われました。

19世紀、イギリスの植民地時代の建物を、軍部が使用していたもので、2億ルピー

(約1・6億円)をかけ改造したもの。観光スポットとしても有名な仏歯寺に帰属する建物となるとのこと。

内戦が終わり、国の財政に少しずつ余裕ができてきているとはいえ、まだまだ貧しい人々の多いスリランカで、「世界初」を作る必要があるのかどうかは??。

 

** デング熱流行の兆しか **

 

昨年に比べ、今年はコロンボ(Colombo)のデング熱患者が大幅に増えているとのリポートが、市からありました。

デング熱とは、東南アジアで多くみられる蚊を媒体とした病気で、クリーンを売り物にしているシンガポールですら、毎年患者が出ています。

道路が整備され、少しずつ街もきれいになってきているとはいえ、日本や西側からみれば、まだまだ・・・。

まずは政府レベルで、コロンボのような都市から、路上、川のクリーン・アップを図り、衛生面をよくする必要があると思います。

スリランカ訪問の際は十分ご注意ください。

 

次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!

                                2011年5月25日

山倉 理恵子

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