Vol 18 – やったぁTV取材のコーディネート!!でも裏事情は...?
ウミガメに海藻をあげているところ...つぎは竜宮城!?(ヒッカドゥーワ海岸)
皆様
お久しぶりです。日本は桜色に染まって美しい季節ですね。
さて、突然のスリーエコ・ニュースの休刊に「ニュースが更新されないが、どうなっているんだ?会社がつぶれてしまったんじゃないか?・・」と、有難いお叱りの声が続々。
あらためて、多くの日本人の皆様が、弊社のホームページ、そしてスリランカという国に興味を持って下さっているのだと実感しました。
今からスリランカ人が得意、けれど日本人は大嫌いな“言い訳”を書かせて頂きましょう。「そんなもん読んでいられるか、全く!」とお怒りの方は、「もっと知りたい!???のスリランカニュース」に、ページを飛ばして下さってかまいません。悪しからず・・。
3月は、メディアの仕事に追われ、土曜、日曜もないひと月が過ぎ、続いて4月頭は(日本にはない)イースター休暇があり、香港や中国、インドなど海外にお住まいの日本人の方々が多く、弊社のツアーを利用してくださいました。本当にありがとうございました。
さらに4月13日はスリランカのお正月でした。この前後、1週間~10日はホリデー・ムードで、「担当者は休暇です・・」と、ただでさえ仕事の進まない国が、もう完全にやる気なし・・。スリランカ・タイムは日本と一桁も違うよう・・。
メディアの仕事で弊社が担当したのは、スリランカ南部と東部の自然編。「スリランカって、どこにあるの?」「インドとどう違うの?」「まだ爆弾騒ぎがあって、危ないんじゃないの?」「行ったら病気になるんじゃないの?」と、まだまだ日本人の方には誤解だらけの“未知の国・スリランカ”を紹介できることは、本当にうれしいこと。と、万全の対策で臨んでいたにもかかわらず、ここはスリランカ。何か起きないわけがありません。
仕事開始の4日前に、通訳兼コーディネーターを担当することになっていた、ローカルスタッフMの義父が脳溢血で倒れました。
「予定通り、仕事はこなします・・」とはいうものの、悪い予感。必ずといってよいほど、楽天的な見解を述べるスリランカ人の言葉を真に受け、痛い目にあったことは数えきれないほど。一方で「Mの本当のお父上ではないし、まあ心配することはないかしら・・」と、自分に言い聞かせてみたり・・。
しかし、翌日「義父はかなり悪いです。ICU(集中治療室)に入っています。でも、仕事はやりますから・・」と報告を受けた時には「これからピンチヒッター探しを始めましょう」と、Mの言葉を信じたい夫に発破をかけたものです。
結局Mは直前に「すみません。義理の兄と交代で看病しなければなりません。この場合、スリランカでは男性でなければだめなんです.....!?」
仕事より家族が大切なのは、スリランカの文化だと、申し訳なさそうに説明してきました。
しかし・・・気持ちはわかるものの、スリランカには「恒産なきところに、恒心なし」といったたぐいの格言は存在しないのか?
フリーの日本語ガイドをしていたMが「このままでは生活がきつい。娘も私立の小学校に入れてお金がかかるし・・」ということで、スリーエコのオフィスの仕事もこなしてもらうことになったのに・・。
「今のままでやっていけるのか?車のローンだけでもかなりだというじゃないか?・・」と、かねがねMを気にかけていた夫が、ちょっと気の毒にさえ感じられたものです。
ということで、忙しさのあまり発刊が遅れました。
お楽しみにしておられる皆様にはご迷惑をお掛けいたしました事、お詫び申し上げます。
次号では、「恒産なきところで、生活は成り立つ」という言葉があてはまりそうなスリランカ人の金銭感覚を、税金の関係でバカ高い車を例に考察してみましょう。
もっと知りたい! ???のスリランカ・ニュース
** さらに車の価格が上がったスリランカ**
3月末から、車にかけられる税率が変わりました。
エンジンのサイズ、ハイブリッド車、何人乗りのワゴン車か等、車の車種により税率は異なりますが、最大300%以上の税引き上げ。
もともと、課税の関係で車がとても高い国。今回はその高い車が、さらに高くなったばかりか、「明日から新税率が施行」と、突然の発表。さらに“庶民の足”であるバイクやトクトク(三輪型の乗り物)にまで、値上げの新税率が施行されたこと等、スリランカ市民に暗い影を落としています。
去年まで垣間見られた、“スリランカ・バブル”はもう弾けてしまったよう・・。
** 野党勢力、政府に課税引き上げの説明要求 **
スリランカ新年(4月13日)を前にした3月末の、突然の車両の大幅税率引き上げ。
新年を迎えた後も、波紋が広がっています。
野党は「経済への大打撃!すでに海外からの車両輸入の手続きを取っていたビジネスマンや購入者は、多大な負担を被っている。突然の税率引き上げの納得いく説明を行うべきだ・・」と激しい口調。
さらに、スリランカの車両組合も、政府の息のかかった南部の新しい港・ハンバントタ港はできる限り使用しないことを発表するなど、政府への不満は今、市民ばかりか政界、ビジネス界にも広がってきている様相。
** デング熱にご注意を!**
今年は、昨年の同時期に比べ、デング熱の患者が3倍に増えていると、政府からのコメントがありました。
「今年は去年以上に暑い!その上、雨が多い・・」と感じていたので、そんな悪いニュースを聞いても納得。
ただ、蚊に刺されないための基本的な予防さえ気を付けていれば、恐れる必要はありません。スリランカを旅行される方に限らず、シンガポールを含む南アジアを回る方は、“蚊対策”をお忘れなく!
次回もSRIEKO NEWSをお楽しみに!!
www.sriekov2.loc も宜しくお願いします。
2012年4月20日
山倉 理恵子
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