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スリーエコ・ニュース (Srieko News)

Vol.48 – スリランカの清貧について!!

February 17, 2015 at 2:14 pm

新大統領シリシナ氏、期待しています。

皆様

 

暦の上では春が間近ですが、まだまだ冬の寒さに凍えていらっしゃる方も多いことと思います。

 

先日はイギリスBBC放送で、日本はようやくリセッション(景気後退)から脱却したというデータが出て、車など輸出企業では過去最高益を記録ところもある。経済大国世界第3位の日本で富裕層はさらに豊かになる一方、国民の大半は消費税も上がり、生活への圧迫感から消費は依然伸び悩んでいる・・とリポートしていました。

日本がまだ世界2位の経済大国であり、今より景気がよかった頃でも、日本人はタンス預金など、世界で稀に見る貯蓄率の異常に高い国であったと記憶しています。

景気に関わらず、日本人の大半は、子供の頃からのしつけのひとつとして「無駄遣いをしないように。いざというときのために、貯金をしておきなさい。質素に倹約して生活することが一番だ。・・・」と教えられて、“清貧”の考え方を美徳として生きてきているのではないでしょうか?

 

ここスリランカも、かつて私がひきつけられた理由の一つは、同じ仏教国のせいか、質素・倹約をよしとする国民性を感じたからです。

しかしここ数年のバブリーな浮ついた人と街の雰囲気は「内戦が終わり、街に物があふれ、生活がよくなると、人はこんなにも変わってしまうのか?それとも、私の以前感じたことに誤りがあったのだろうか・・」と、自問自答する毎日を引き起こしました。

自身の答えが出たのは、先月1月8日の選挙以降です。

選挙に莫大な金を使ったと言われているにもかかわらず前政権は敗北し、新政権によって、ラジャパクサ前大統領とその一族、近しい政治家、官僚、企業家が、利権や汚職絡みにより目のくらむような金額を得ていたことが次々明るみになってきたのです。

前政権時代、街は開発の名目で、高層ビルやマンション、テーマパークが造られてどんどんモダンになっていき、F1もどきのカーレースまで催されたものです。

 

「何かおかしい・・。物価はうなぎのぼりに上がっているのに、給料は追い付いていないようだ。国民の大半の生活レベルは、購買を仰ぐ街の様子までたどり着いていないように見える・・。現に、次々できるショップはセールの嵐、新しいショッピング・ビルにはテナントが入らないし、レストランはオープンしても、半年、1年もするとつぶれている。・・」

と感じたものですが、今になってみれば、前政権が海外から投資を集め、開発を進めれば進める程、巨額の金が関係者の手元に入ってくるとあっては、国民の生活とは無関係にスリランカが“おしゃれな外観”に変わっていくのは当然の論理であったようです。

新政権が発足し、ひと月以上経った今、国民の感情は「新政権を応援はするものの、前政権の巨大な汚職絡みの人物を、誰一人として逮捕できないことに苛立ちを感じている」と、メディアは報道しています。

すでにキーパーソンの多くは“海外逃亡“してしまったことに、国民は怒りと焦りを感じているようです。

が、新政権はアメリカを中心とする西側、またインドとも関係強化に力を入れ、この件においても協力を求めているので、何ごとも時間のかかるスリランカゆえ、焦らず着実に司直の手を入れ、海外資産凍結へと進んでほしい、そして国民の金を国民にもどしてほしい・・と願っています。

 

さて、日本人の皆様はスリランカの新しい大統領シリシナ氏がどんな人物かご存じのない方も多いことと思います。

仏教の遺跡で有名なポロンナルワのご出身で、プロパガンダなのか、それとも真実なのかはわかりませんが、質素を旨とする人物であると言われています。President Serisena-3-210

選挙結果が出た日、SRIEKOスタッフの一人が「新しい大統領はコロンボのテンプル・ツリー(スリランカの大統領官邸のこと。前大統領により、内部はあまりに豪華に作り変えられたと言われている)には住まないだろう・・」と言っていましたが、これは今のところ、正しい見方であったようです。

 

 

 

最後に、真実のほどはわかりませんが、単純に、本当にごく単純に「何かよい話だなあ・・」と思う記事(2月15日付け、スリランカの英字紙The Sunday Times)を見つけたので、皆様にご紹介しましょう!

冬の寒い時にすする、温かいスープの味と湯気を感じませんか?

 

<大統領一家のために料理をする毎日のジャヤンティ(大統領夫人)>President Serisena-4-210

大統領シリシナ氏に今週、以前から親交のあった女性ドクターから電話が入った。

彼女は大統領の電話番号をつきとめることがどんなに大変だったかを説明し、お祝いの言葉を述べた後、ジャヤンティに電話をかわってほしいと言った。

が大統領は「ジャヤンティは今、キッチンで料理をしているから、電話に出られないんだ。」と言う。

その答えに驚いた女性ドクターは「料理人たち(コックたち)はいないの?」と問うた。

大統領は答えた。

「いないよ。自分の料理は自分で作るのが一番さ!食べたいものが出来上がるよ。料理に使う野菜は、庭で育てたものなんだ・・」と。

 

 

 

<Srieko Holidaysからお知らせ>

 

弊社が、コーディネートしたスリランカのTV番組が3月放送されます。

詳細は以下です。お時間があれば楽しんでください。

 

番組名:NHKスペシャル 「ホットスポット最後の楽園Season2

日時:315日(日) 21:00~約1時間 

番組:2014年10月から1か月に1回世界中のホットスポットと呼ばれる場所を福山雅治氏のナビゲータのもと放送しています。

全6編で、今回のスリランカ編は3月に番組最終回として放送されます。

<ホットスポット放送履歴>

2014年10月放送 東アフリカ大地溝帯

2014年11月放送 南西アフリカ・ナミブ砂漠

2014年12月放送 中米コスタリカ

2014年1月放送  中国天空の秘境・パンダの王国

2014年2月放送  スンダランド・ボルネオ

 

www.sriekov2.locも宜しくお願いします。

                      2015年2月18日

山倉 理恵子

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